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QTnet、固定通信網におけるネットワーク機能の仮想化・クラウド化の技術実証をノキア、XACK、Google Cloudと共同実証

 株式会社QTnetは11日、固定通信網におけるネットワークの仮想化・クラウド化の技術実証を10月に開始すると発表した。

 技術実証は、光インターネットサービスBBIQを21年間にわたり提供してきたQTnetと、ノキアソリューションズ&ネットワークス合同会社、株式会社XACKザック、グーグル・クラウド・ジャパン合同会社のノウハウ、技術を集結して行う。QTnetでは、商用化されれば国内でも類を見ない先進的な取り組みになるとしている。

 技術実証では、BBIQ光回線サービスのインフラ設備(固定通信網)に対して、第5世代移動通信網(5G)の主要技術である機能分離技術(CUPS)および仮想化技術の適用について実証する。

 ネットワーク機能は、トラフィックを転送する“データ処理部”と、顧客の認証や統計情報を管理する“制御部”で構成されており、従来システムは専用装置で構成しているため、制御部の処理能力に余裕があってもデータ処理能力が限界に達すると専用装置を増設する必要があった。

 今回、この2つの機能を分離し、“制御部”をパブリッククラウド上で構築する(ネットワークのクラウド化)。これにより、柔軟でスピーディな設備増強、あらゆる利用シーンにおける低遅延化やレジリエンス向上を可能とする。

 また、ネットワーク機器の仮想化(ソフトウェア化)についても実証を行う。機能分離したデータ処理部については、大容量の汎用サーバーとソフトウェアで構成(仮想化)することで、1台のサーバーに複数のネットワーク機能を構築することができ、収容効率の向上が見込め、またソフトウェア化により、きめ細やかな制御が可能となる。