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NTTコノキュー、MR技術を用いた遠隔作業支援ソリューション「NTT XR Real Support」を提供

遠隔地から現場の作業者へ的確なポイント指示を実行可能

 株式会社NTT QONOQ(NTTコノキュー)は15日、Mixed Reality(MR)技術を用いた遠隔作業支援ソリューション「NTT XR Real Support」(以下、Real Support)を、同日より提供開始すると発表した。利用シーンとしては、主に電気・ガス・通信などのインフラ業や、高額な装置・精密機械などを扱う製造業を想定している。

 「Real Support」は、MR技術により、遠くにいても隣にいるかのように作業支援ができる遠隔作業支援ソリューション。遠隔地にいる熟練者等の支援者は、PCにてビデオ通話や画面共有、テキストメッセージ送信といった一般的なWeb会議ツールの機能を用いた支援が可能なほか、マニュアルの投影、空間上での指示といった、視覚的な情報も含めたサポートを提供できるという。一方で現地にいる若手等の作業者は、MRデバイスを活用することで、手をふさぐことなくハンズフリーで支援が受けられる点もメリットだ。

 支援者側はPCのWebブラウザ(Chrome推奨)で利用可能。現地作業者側は、HoloLens2、iPhone、iPadで利用できる。

 具体的な機能としては、遠隔地のPCからカメラに映る装置・機械に印をつけると、MR技術によって現地作業員のグラスに同じように印が表示される「空間ポインティング」、遠隔地と現地をリアルタイムにつないで同じ画面を共有したり、手順書を空間上に表示(HoloLens2のみ)したりする「3Dフロー」、6名までの複数人通話、作業履歴や3Dフローの利用履歴と画像での証跡保存などを提供する。

 「Real Support」ではこうした機能により、従来は現場に居なければならなかった作業員の削減を実現可能。例えばインフラ業では、これまでは管理者あるいは熟練者が現地に同行しなければならなかった作業において、遠隔地からの細かい指示や確認を行うことで、現地作業者の人数削減や、管理者や熟練者が現地に到着するまでのダウンタイムの短縮を行えるとしている。加えて、災害時に現地に移動できない場合の対応や、BCP対策にも有効とした。

 製造業では、技術力を持った人材が遠隔から指示することで、現地に急行する人材が技術力に特化している必要がなくなるので、人材の教育時間の短縮や人数そのものの削減が可能になる。また製品を購入した顧客が遠方にいた場合、離れた場所から操作説明などを行えるとのこと。