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Ansys、マイクロソフトとの協業を拡大し、クラウドベースの「Ansys Access on Microsoft Azure」を提供

 米Ansysは現地時間9日、米Microsoft(以下、マイクロソフト)との長期的な戦略的協業を拡大し、AnsysのシミュレーションソリューションとCAE(Computer Aided Engineering)ツールへのクラウドベースのアクセスを拡大することで、仮想製品設計を加速させることを目指すと発表した。次のステップとして、Ansysは、顧客がAzure接続を使ってAnsys製品を起動し、サードパーティツールをより簡単に接続するための新しいサービスを開発するとしている。

 Ansysでは、この協業の不可欠な要素として、IoTに接続されたデジタルツイン、自律走行および自律飛行システムの開発、AI/MLシステムの訓練にシミュレーションデータを使用するなど、マイクロソフトとの市場参入戦略を拡大すると説明。これにより、クラウドに移行した両社の顧客は、生産性の向上、社内技術コストの削減、仮想コラボレーションの向上を実現できる。

 「Ansys Access on Microsoft Azure」は、Azure Marketplaceで提供される新しいサービスで、Ansysが現在提供している「Ansys Cloud Direct(Azure上で稼働)」の代替となる。このサービスにより、顧客は既存のAnsysアプリケーションとマイクロソフトから直接購入したAzureサービスを使用でき、コスト削減、データ管理の改善、および柔軟性の向上を実現できる。Ansysが現在提供しているクラウドサービスに、Ansys Access on Microsoft Azureが加わることで、顧客はクラウドベースのシミュレーションのメリットを組織で実現するための、最も効果的な方法を選択できる。

 また、クラウドコラボレーション以外にも、AnsysはMicrosoft 365の機能をエンジニアリング シミュレーションツールのコンテキストに統合し、製品設計の高度なコラボレーションプロセスを支援することに取り組んでいるとしている。