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画像認識技術でラグビー選手のコンディション管理とケガ予防を――、NECとリコーブラックラムズが実証実験
2019年9月6日 13:47
日本電気株式会社(以下、NEC)は5日、ジャパンラグビー トップリーグのリコーブラックラムズ(以下ブラックラムズ)と、画像認識技術を用いた選手のコンディション管理、ケガ予防に関する実証実験を開始したと発表した。期間は8月~12月の5カ月間。
この実験では、選手の日々の身体コンディションを把握・管理してケガを未然に防止するために、アスレティックトレーナー(以下、AT)の業務支援ツールとして、NECの「フィジカルチェックシステム」を活用するという。
具体的には、ブラックラムズ所属選手51人を対象に、クラブハウスに設置したKinectなどを活用した「フィジカルチェックシステム」で選手の映像分析を行い、日々の身体コンディションチェックを実施する。
計測内容は、肩関節、体幹、足関節などの9項目。選手自身が3分程度で計測を行え、結果は選手のスマートフォンなどに表示される。また、監督、コーチ、担当ATなどのチームスタッフは、選手の計測・評価データを閲覧でき、選手のコンディションや改善が必要な個所の把握・処置の強化などを行えるとした。
なお同システムは、VリーグのNECレッドロケッツにおいても実証を行い、関節可動域と選手の感じる痛みとの相関や、選手の状態に応じて最適なトレーニング方法を選択するなどの効果が出ているという。
NECは今回の実証を通じて、筋力、関節可動域データと身体のコンディション不良に関するデータを蓄積するとともに、痛みやケガの発生との相関関係における分析を行い、2019年度内の実用化を目指すとのことだ。