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レノボ・ジャパン、高機能オンライン会議システム「ThinkSmart Hub 700」を発表

使いやすさと管理性を追求しテレワークや働き方改革を支援

 レノボ・ジャパン株式会社は2月12日、会議の効率化により生産性向上を実現する高機能オンライン会議システム「ThinkSmart Hub 700」を発表した。同日に行われた記者説明会では、新製品の開発背景や機能概要、デザインコンセプトなどを説明した。

 「ThinkSmart Hub 700」は、独自設計のソフトウェアにより、簡単に会議の設定を行うことができ、短時間で素早く会議を開始できるオンライン会議システム。Dolby Audio Speaker Systemに対応したスピーカーと4つのマイクを搭載し、遠隔地との良質で効率的なコミュニケーションを実現する。また、会議室利用状況のモニタリングなどの充実した機能を備えており、オンライン会議の効率化を通じて、テレワークや働き方改革を支援するソリューションを提供する。

「ThinkSmart Hub 700」

 レノボ・ジャパン 代表取締役社長のデビット・ベネット氏は、日本のテレワークの実態について、「当社が昨年実施した調査によると、オンライン会議を活用している人の割合は25.3%、テレワークを制度として導入している企業は10.1%、コワーキングスペースを活用している人は3.6%であった。また、テレワーク制度があるにも関わらず、活用できていない人は50.6%と過半数を占め、多くの従業員が働き方改革から取り残されていることがわかった」と指摘。「当社では、26年前から時間と場所にとらわれずに仕事ができるデバイスとしてThinkPadシリーズを展開しており、昨年はMicrosoft Teams専用オンライン会議システム『ThinkSmart Hub 500』を発売した。そして今回、誰もがスマートにテレワークができるよう使いやすさと管理性を向上し、働き方改革を次の次元へと高めていく新たなオンライン会議システムとして『ThinkSmart Hub 700』をリリースする」と、新製品の開発背景を述べた。

レノボ・ジャパン 代表取締役社長のデビット・ベネット氏

 「ThinkSmart Hub 700」の主な機能としては、業界で幅広く普及しているZoom Video CommunicationsやSkype for Businessといった複数のUC(ユニファイド・コミュニケーション)プラットフォームに対応。IT部門などの手を借りることなく、一般社員でも使い慣れたインターフェイスから簡単にオンライン会議を行うことができる。会議開始時には、本体の直感的なホイール型の操作用タッチリング、または各ユーザーのPCやスマートフォン(Androidデバイス)にインストールした「スマートオフィスクライアント」から会議を開催できる。

 また、「スマートオフィスクライアント」をインストールしたPCやスマートフォンを持参したユーザーが会議室に入室すると、「ThinkSmart Hub 700」のスピーカーから発する超音波をキャッチする機構を備えており、ユーザーはワンタップするだけで会議に参加できる。これにより、会議の開始を遅らせる原因となる暗証番号の入力などの手間をかけることなく、スムーズに会議をスタートできる。有線&無線によるコンテンツ共有は最大4画面まで投影することが可能で、会議実施時の時間管理を支援するカウントダウン機能なども備え、予定通りに終わるミーティングの実現をサポートする。

 レノボ・ジャパン コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 プロダクトマネージャーの元嶋亮太氏は、「オンライン会議システムが導入されているのに活用されていない理由には、ユーザーがオンライン会議の機能に対してさまざまな不満を抱えていることが大きい。当社が実施した調査でも、『設定や操作が複雑でわかりにくい』、『コンテンツの共有がしにくい』、『音声がクリアでなく聞き取りにくい』といった問題点が上位に挙げられた。こうした国内ユーザーの不満や問題点をすべて解消するべく、『ThinkSmart Hub 700』では、使いやすいインターフェイスと簡単な会議設定、サラウンドシステムによるクリアな音声を実現している」と、ユーザーの声を反映し、徹底的に使いやすさを追求したオンライン会議システムになっていると強調した。

レノボ・ジャパン コマーシャル事業部 企画本部 製品企画部 プロダクトマネージャーの元嶋亮太氏

 管理者向けの機能としては、クラウド上に構築された「ThinkSmartコンソール」によって、Webブラウザ経由で直感的に「ThinkSmart Hub 700」を設定・管理することが可能。ネットワーク設定やアカウント設定、インシデント管理、会議室の利用状況のモニタリング、一定時間利用がない場合の自動スリープ、ソフトウェアアップデートの設定、USBポートのブロッキングなど、さまざまな設定・管理をリモートから一括で行うことができる。さらに、360度周囲に実装された人感センサーを活用した会議室利用状況のレポート機能を備えているため、会議室の有効利用や業務の改善にも役立てることができる。

「ThinkSmartコンソール」のデモ画面

 デザインコンセプトについて、レノボ・ジャパン 大和研究所 エンタープライズ・ソリューション開発の熊木淳氏は、「『ThinkSmart Hub 700』は、ハドルルームと言われる4人から6人収容程度のスペースでの利用をターゲットにデザインされている。特徴的な山型のきょう体を採用し、上部にホイール型のタッチリングを配置。会議室の位置を問わず本体を操作することができる。また、高音質なDolby Audio Speaker System対応の大型スピーカー2基と、360度対応マイクを4基搭載するとともに、内部構造も“オーディオ・ファースト”デザインを追求し、会議室のどの場所からでも声がしっかり聞きとれるように設計されている」と説明した。

レノボ・ジャパン 大和研究所 エンタープライズ・ソリューション開発の熊木淳氏

 なお、今回の製品開発にあたっては、住友商事マシネックスと大和研究所による共創プロジェクトを実施したという。元嶋氏は、「日本の会議環境に最適なソリューションを提供するために、UC関連で豊富な知見をもつ住友商事マシネックスと開発段階から共創プロジェクトを進めてきた。具体的には、製品開発フェーズから共同ベータテストとして社内利用を実施。そして、当社の製品開発・企画との継続的なディスカッションを行い、製品の仕様に反映していった。今後も、よりよいソリューションを提供していくため、引き続き共創プロジェクトに取り組んでいく」としている。

 「ThinkSmart Hub 700」の端末価格は39万9000円(税別)。1年間のソフトウェア利用ライセンス権が付属する。2年目以降は、別途利用権の更新が必要となる。