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シトリックスとレノボ、Nutanix AHVとXenDesktopによるvGPU VDIソリューション販売に向けた協業を開始

 シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)とレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社(以下、レノボ)は17日、レノボのNutanixアプライアンス製品「Lenovo ThinkAgile HXシリーズ」上で稼働する無償の仮想化ソフト「Acropolis Hypervisor(AHV)」と、シトリックスが提供する「XenDesktop」を組み合わせたvGPU VDIソリューションの検証を完了し、同ソリューションの販売に向けた協業を開始すると発表した。

 レノボでは、GPU仮想化技術を活用したCAD on VDIのソリューション事業を、製造業や建設業を中心に積極的に展開しており、さらに今後は新世代の仮想基盤として、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)の市場が大きく伸長しており、その代表的な活用例が仮想デスクトップソリューション(VDI)になるとしている。

 一方で、Windows 10をゲストOSとして利用した場合には仮想マシンのCPU負荷が高くなる傾向があるとして、その原因としては、Windows 10はローカルPC上のGPU利用を前提として作られており、Office 2016やウェブブラウザーなどの一般的なアプリケーションもGPUを利用するアーキテクチャになっているためと説明。この課題に対応するため、シトリックスとレノボは共同で、Nutanix AHVとXenDesktopによるvGPU VDIリファレンスアーキテクチャを開発した。

 Nutanix AOSの最新リリース5.5では、Nutanixの独自ハイパーバイザーであるAHVの大幅な機能強化に伴い、AHVがNVIDIA GPUに対応しvGPUをサポートする。これにより、Windows 10のVDI化で高まる可能性のあるCPU負荷をGPUへオフロードすることで、快適なVDI環境を比較的低コストで構築可能になるとしている。

 レノボからは、ThinkAgile HXシリーズのGPU搭載モデルとともに、NVIDIA GRIDソフトウェアライセンスをワンストップで提供する。

 また、レノボの本社である秋葉原UDX 10階にあるLenovo Customer Experience Centerでは、今回実施した検証環境を常設で稼働させ、顧客のvGPU VDI導入に向けた検討を支援する。

 シトリックスとレノボでは、ソリューション提案活動強化にむけ、需要喚起活動としてのセミナー開催などの共同マーケティング活動および実際の提案・営業活動を共同で展開し、vGPU VDIソリューションの市場拡大を図るとしている。