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CTC、マルチベンダー対応のクラウド型システム検証サービスを提供

 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)は22日、マルチベンダー環境に対応したクラウド型のシステム検証サービスを提供すると発表した。

 CTCでは、マルチベンダーのIT機器を検証する施設として、総合検証センター「Technical Solution Center(TSC)」を2005年に開設しており、現在、年間1200件程度の検証を実施している。

 今回は、各種機材の準備や設定を自動化し、遠隔からの大規模な検証を実現する米QualiSystemsのソフトウェア「CloudShell」をTSCへ導入。同センターに配置されている約1000台のIT機器の制御を自動化した上で、長年の検証で蓄積したノウハウに基づき、システム検証をサービス化して提供するという。

 このCloudShellは、物理的なIT機器や仮想マシンを統合的に制御する機能を備えており、検証に必要なサーバーやストレージ、ネットワークなどを自動的に設定可能。検証環境の構築に関連した作業をすべて遠隔で実行できるため、さまざまな地域からの大規模な検証を可能にするとのこと。

 CloudShellを活用して、システムの負荷テストツールや稼働状況の測定器も制御するほか、環境の設定や検証内容もテンプレート化して活用することにより、検証前の準備作業などに要する時間を、約90%削減できるとしている。

 CTCでは今回のサービスを、情報通信事業者やクラウドサービス事業者など、大規模なITインフラが必要な企業を中心に提供し、1年間で150件の提供を目指す。なお今後は、TSCでの検証やCloudShellを活用したサービス提供でノウハウを蓄積して、顧客へのCloudShellの販売や、システム構築・運用の支援などを行う考えだ。