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2016年の国内PaaS市場は820億円、2021年には2602億円規模に~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は30日、国内PaaS市場の予測を発表した。2016年の国内PaaS市場は前年比30.5%増の820億円で、今後も高い成長率を維持し、2021年の同市場規模は2602億円、2016年~2021年の年間平均成長率は26.0%になると予測している。

 IDC Japanでは、国内PaaS市場を「クラウドアプリケーションプラットフォーム」「クラウドインテグレーションサービス」「クラウドデータサービス」「クラウドアプリケーション開発/ライフサイクルサービス市場」「その他のクラウドプラットフォームサービス」の5つの中分類市場で定義している。

 2016年のPaaS市場については、前年の傾向を継続して、クラウドデータサービス市場が好調に推移。アナリティクス向けのクラウドDWH(Data Warehouse)が引き続き好調なことに加えて、オペレーション用途でのRDBMS(Relational Database Management System)の利用が大きく増加する傾向にあり、クラウドデータサービス市場の前年比成長率は55.0%、市場規模は271億円となった。

 また、クラウド利用の進展に伴って、クラウドとオンプレミス、複数のクラウド間でのデータ交換の需要が顕在化しており、この機能を提供するクラウドインテグレーションサービス市場は、前年比成長率が40.4%で、市場規模は66億円に拡大している。

2016年の国内PaaS市場は820億円、2021年には2602億円規模に~IDC Japan調査 国内PaaS市場 売上予測、2016年~2021年(出典:IDC Japan)
国内PaaS市場 売上予測、2016年~2021年(出典:IDC Japan)

 IDC Japanでは、企業のデジタルトランスフォーメーションを進めるためのアプリケーション基盤として、継続的なアプリケーションデリバリーに適合したPaaSに対する需要は一層の高まりを見せており、中期的に高い成長を続けていくと予測。IDC Japanソフトウェア&セキュリティ マーケットアナリストの草地慎太郎は、「デジタルトランスフォーメーション(DX)に適合するPaaSを活用したDevOps型の開発においてITサプライヤーは専任の組織や企業を立ち上げるなどして、新しいビジネスモデルに適合した体制を持ってビジネスに取り組むべきである」と分析している。