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富士通、ハイブリッド環境での利用に対応した統合業務ソリューション「GLOVIA iZ」
2016年9月30日 17:35
富士通株式会社と株式会社富士通マーケティング(FJM)は30日、統合業務ソリューション「GLOVIA」の新シリーズとして、「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA iZ(グロービア アイズ)」(以下、GLOVIA iZ)を発表した。11月から順次提供を開始する。
「GLOVIA iZ」は、オンプレミスとクラウドの混在環境下でもERPとして経営基盤を構築でき、ERPを中心として外部システムやサービスと連携できる統合業務ソリューション。
従来のGLOVIAシリーズでは、「GLOVIA SUMMIT」「GLOVIA smart」「GLOVIA きらら」の3シリーズを展開し、事業規模や課題にあわせて提供してきたが、今回、GLOVIA smartを、業種特有の業務に対応する機能を備えた業種特化型ソリューションとして再定義。各業種に共通する会計、人事給与、販売管理、生産管理、経営管理といった5つの構成で、汎用性を向上した業種共通ソリューションとして、GLOVIA iZを展開するという。
これら5つの基本機能のうち、経営管理と販売管理は新規開発するが、会計、人事給与、生産管理は、GLOVIA smartの業務機能を踏襲して機能強化を図る。
対象としては、年商規模が100億円~1000億円程度の企業を想定。100億円以下はGLOVIA きららが、1000億円以上はGLOVIA SUMMITが受け持つ。なおGLOVIA iZは、データベース、マスタ、ユーザーインターフェイスを統一させた共通システム基盤に加え、GLOVIA きららと同じ開発基盤で構築しているので、顧客のニーズにあわせてカスタマイズした資産を、システムのバーションアップ時に継承できるとした。
機能面では、全社の情報を一元化し、良質な経営情報を可視化できる点が特徴。会計、人事給与、販売管理、生産管理の業務データを統合データベースに蓄積し、役職や担務が異なる利用者が必要な情報を素早く確認できるなど、業務スピードの向上を支援するとした。また新機能「ファーストビュー」により、利用者は画面をセルフカスタマイズ可能。表示される数値情報やグラフをクリックすると対象となる機能が起動し、スムーズに業務を開始できるという。
加えて、従来のERPでは「コミュニケーションツールと業務システムの分断」が業務を煩雑にする原因になっていたという点を考慮し、富士通独自のコミュニケーション機能により、日常業務で行われる指示や報告、状況確認などを自動化する。
例えば、あらかじめ設定された判断ルールに基づき、上司への承認申請、他部門への作業指示や進ちょく状況などを自動で通知し、利用者間の的確な情報伝達を支援。また、懸案、要件、作業指示など登録されたタスクと業務データを関連付けて管理可能な仕組みにより、業務の進ちょく状況を可視化できる。
システム構築にあたっては、ハイブリッドでの環境構築を実現しており、例えばカスタマイズが多い販売管理や生産管理はオンプレミス、定常的な業務が主となる経営管理、会計、人事給与はクラウドといったように、業務ソリューションごとにオンプレミスやクラウドを選択できる。また、システムが分割されていても、共通システム基盤により、業務とデータのスムーズな連携を実現するとした。
価格(税別)は、GLOVIA iZ 販売管理が564万円から、GLOVIA iZ 会計が135万円から、GLOVIA iZ 人事給与が178万円から。経営管理と生産管理については、2017年6月の提供開始を予定する。また、導入支援費用・カスタマイズ費用・サポート費用は個別見積もり。