ニュース

ネットワークを“迷宮化”するサイバー攻撃対策ソフト「illusive」、ランサムウェアの検知・防御に対応

 株式会社アズジェントは23日、自社が販売する米Illusive Networksのセキュリティソフトウェア「illusive Deceptions Everywhere」(以下、illusive)に、ランサムウェアの検知・防御機能が追加されたと発表した。

 「illusive」は、デコイ(偽情報)を利用して侵入者から企業のネットワークを保護するサイバー攻撃対策ソフトウェア。端末やサーバーのメモリキャッシュに、実際には存在しないFTPサーバーやデータベースサーバーへのログイン情報、ブラウザの閲覧履歴などをデコイとして埋め込むことで、侵入者から見たネットワークをより複雑な“迷宮”とし、ターゲットを発見を困難にするという。

 今回の新機能「Advanced Ransomware Guard(ARG)」では、システム上の端末にランサムウェアを検知するためのデコイ(偽ファイル)を配備しておき、偽ファイルへのアクセスを検知するとTrapサーバーが管理者へアラートを出す仕組み。また、ランサムウェアが偽ファイルを暗号化している間に、感染端末上のランサムウェアのプロセスをブロックするため、実ファイルの暗号化を防止できるとした。

 C&Cサーバーなどの脅威情報をもとに判断を行う既存ソリューションと異なり、侵入者の動きを直接検知するので、既知・未知の攻撃に関わらず検知可能。さらに、配備されるデコイは独自技術によって最初にランサムウェアの暗号化対象となるため、実際のファイルが先に暗号化されることを防ぐとしている。

 価格は、5000端末の場合で年間9840円/端末。アズジェントでは、初年度3億円の販売を目標とする。