週刊海外テックWatch
需要は強いのに売られるネオクラウド 80%超が独立維持は困難との予測も
2026年10月26日 11:36
GPU需要は強い、だが拡大は借金頼み
GPUへの強い需要は賃料にも表れている。UBSの調査レポートを報じたInvestingliveによると、賃料は4年物のチップで今年に入って約30%、2年物で約35%上がった。旧世代まで値上がりしているのは、供給が需要に追いついていない表れだという。
ネオクラウドにも受注は舞い込んでいる。CNBCによると、Claudeの需要拡大でAnthropicは、Nscaleとウェストバージニア州のデータセンターで容量を借りる契約をすでに結び、同じサイトの2件目の契約も協議している。CoreWeaveの受注残は6月末時点で1040億ドル。7-9月期の初めには、さらに250億ドル超の新規契約を加えたと決算リリースは記している。
Nebiusは、4-6月期に成約した案件の約70%に前払いが付いていると株主レターに記している。設備投資の50~60%は、この前払いで賄っているという。最高収益責任者(CRO)のMarc Boroditsky氏は、1メガワット当たりの価格(一定の計算容量を貸すときの価格の目安)が想定を上回って上がり続けているかとCNBCに問われ、「イエス」と答えた。10月20日に実施した容量のオークションでも、上昇が続いたという。
だがネオクラウドの拡大は、借金に支えられている。Fortuneによると、CoreWeaveの総債務は356億ドル、設備を借りて払い続けるリース債務は163億ドルで、合わせて約520億ドルに上る。決算リリースの貸借対照表では、総資産が2025年末の493億ドルから、今年6月末には771億ドルに増えた。上半期は売上46億ドルに対して14億ドルの純損失だった。
Yahoo Financeが報じたGoldman Sachsの調査レポートによると、AI関連のハイイールド債(格付けの低い社債)の利回りと米国債の利回りの差は、10月13~14日の2日間で0.25ポイント広がり、3.6ポイントと最高水準を更新した。AI以外の社債では0.02ポイントの拡大にとどまった。CoreWeaveの5年物CDS(債務不履行に備える保険料にあたる指標)のスプレッドも、危機の兆候とされる水準に達した、とCNBCは報じている。