2021年5月21日 06:00
弊社刊「クラウド&データセンター完全ガイド 2021年春号」から記事を抜粋してお届けします。「クラウド&データセンター完全ガイド」は、国内唯一のクラウド/データセンター専門誌です。クラウドサービスやデータセンターの選定・利用に携わる読者に向けて、有用な情報をタイムリーに発信しています。
発売:2021年3月31日
定価:本体2000円+税
日本データセンター協会(JDCC)人材マネジメントWGは設立以来増やしてきた4つの柱で活動を進めている。その柱の1つ目は同協会の会員同士の交流を促進するコミュニティ活動、2つ目は次世代の人材育成を後押しするガイドライン作り、3つ目は運用現場のリーダーを対象とした研修、4つ目は学生を対象としたデータセンター見学会である。
しかし、新型コロナウイルス感染症が日本でも急拡大した2020年4月の緊急事態宣言以降、それらの取り組みも社会的なニーズである感染リスクを抑える形式での開催が求められてきた。
オンラインに移行
前述した4つの活動のうち、対面がほぼ必須の研修や見学会については、関係者が多かったり、解決しなければならない課題が多数あったりなどで、本格再開は今しばらく時間がかかる見込みである。
一方で、コミュニティ活動については本WGメンバーの努力の甲斐あって2020年9月の再開に漕ぎ着けている。この第11回は本コミュニティ活動にとって初のオンライン開催で、事前登録などの参加者支援は無料サイトの「connpass」(図1)を、当日のセッション配信には有償ライセンスのZoomをそれぞれ使用した。connpassにイベント登録することは、原則誰でも参加できることを意味しており、本イベントも今回はどなたでも参加可能なポリシーとした。
プログラムは、テーマとして「うちのデータセンターはココが凄い! DC自慢LT(ライトニングトーク)大会」を設定。事前募集した9名のデータセンター事業者(社というより個人)より各5分間トークいただいた。事前募集では、直近でデータセンターを新規開設した事業者を中心に特に声がけし、トークの中で強く印象に残っているのは、ハイパースケールデータセンター「KIX11」を大阪に開設したばかりのMCデジタル・リアルティ社が、紹介の一部としてデータホール(サーバー室)から生中継するというサプライズで、オーディエンスも大いに沸いたことである。この点は新たな魅力であり、コミュニティ活動においてもオンラインを上手に活用することで、今までできなかったことができるようになることに大いに気付かされた。
今後が広がるオンライン
前述どおりオンラインは初開催だったが、日本全国から数多くの参加者が集まる効果もあり、今後の広がりを感じさせる実り多いイベントとなった。お寄せいただいたフィードバックは改善につなげつつ、活動は継続していく。今後もご支援・ご協力をいただければ幸いである。