日本IBM、福井銀行の分散系システム向けにクラウドサービスを提供
2011年8月5日
福井銀行の分散系システム向けにIBMのクラウド・サービスを提供
日本IBM(社長:橋本孝之、NYSE:IBM)は、株式会社福井銀行(本店所在地:福井県福井市、頭取:伊東忠昭、以下 福井銀行)の分散系システム向けに、日本IBMのクラウド・サービスである「IBM (R) マネージド・クラウド・コンピューティング・サービス(以下 IBM MCCS)」を提供します。
昨今の地域金融機関において、預金・為替などの勘定系業務は、複数の銀行によるシステム共同化などにより効率化が進んでいますが、財務経理や総務などの分散系システムは、一部の銀行で取り組みはじめているものの、一般的には集約や統合がまだ不十分であり、機器の調達やシステムの運用管理に引き続き多大な労力を費やしています。
福井銀行では、事務センターの維持管理に伴う設備投資費用の削減、IT資源の使用量にばらつきがある分散系システムにおける効率的なIT資源調達など、現在のサービス品質を維持しつつ、システムリスクの低減とITコストの更なる削減を検討した結果、「IBM MCCS」の採用を決定しました。 現在稼働している殆どの分散系システムを順次「IBM MCCS」環境へ移行する計画です。
「IBM MCCS」は、日本IBMのデータセンターにおいてCPUやメモリーなどのIT資源を仮想化したうえで、ネットワーク経由で従量課金制にて提供するクラウド・サービスであり、業務量の瞬間的な増加に応じて、設定した基本使用量の最大4倍(注)まで自動的にIT資源を増加することができます。また、「IBM MCCS」は、IBMの堅牢なデータセンター内で、サーバーやストレージを二重化することにより、業務の継続的安定稼働を実現します。
福井銀行は、「IBM MCCS」を活用することにより、設備投資関連費用を削減すると共に、必要なIT資源を柔軟に調達できるため、システムの追加や更新時における構築期間の短縮やコストの大幅な削減を見込んでいます。
本年7月より、分散系システムのクラウド・コンピューティング環境への移行プロジェクトを開始し、本年12月より順次クラウド・コンピューティング環境にて業務を稼働する予定です。
当初、稼働監視システムから「IBM MCCS」上での稼働を開始し、その後、文書管理や電子帳票関連業務などを、各システムのライフサイクルに合わせ、2015年8月までに順次、「IBM MCCS」環境へ移行していく予定です。
以 上
(注) MCCS for Windows版でのベストエフォートの値。MCCS for AIX版については、最大2倍まで自動的にIT資源を追加。