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国内企業の約45%がクライアント仮想化を導入済み/検討中、IDC Japan調査
2016年6月1日 11:10
IDC Japan株式会社は5月31日、国内クライアント仮想化市場の動向について、2016年3月に実施したユーザー調査を分析した結果を発表した。国内の約45%の企業が、クライアント仮想化を導入済みもしくは検討中と回答しており、クライアント仮想化はアーリーマジョリティ層まで浸透していると分析している。
クライアント仮想化の導入目的は、「セキュリティ対策」(41.4%)、「運用管理効率化」(33.8%)、「システム可用性向上」(28.9%)が上位3項目を占める。このほか、「ワークスタイル変革(在宅勤務、テレワークなど)への対応」「内部統制」「ビジネスモビリティ(モバイル環境でのIT活用)」など、難易度の高いビジネス課題の解決策として、クライアント仮想化は選択肢の1つとして挙げられている。
導入障壁/阻害要因の上位3項目は、「初期導入コスト」「移行作業」「仕様選定」が定着しており、ITサプライヤーのエバンジェリスト/コンサルタント、ユーザー企業のCIO/業務推進役に、導入障壁を払拭する役割が期待されていると指摘。ユーザー企業における啓発者/推進役の有無が、導入決定において重要な役割を果たすと分析している。
IDCが想定する「クライアント仮想化第4世代」のワークスペース(仮想デスクトップをベースにモバイル、ウェブ、認証、次世代セキュリティ、コンテナを包含し、仮想アプリケーション、ウェブアプリケーション、クラウドアプリケーション、モバイルアプリケーション、ハイブリッドアプリケーションなどが混在した形態)については、導入済みの企業が13.1%、導入意向の割合が41.6%と高く、経営層/IT管理者/エンドユーザーそれぞれの役割別に関わらず、利用意向が高くなっているとしている。
IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの渋谷寛氏は、「エンドポイントにおける仮想化技術はワークスペースへと変容しつつある。ITサプライヤー、ユーザー企業共に、これを契機にワークスペースを企業IT戦略の要として真剣に検討する時期が到来している。ウェブ/クラウド/認証/モバイルのそれぞれの技術とクライアント仮想化の統合は今後の課題となる」と述べている。