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富士通、顧客の中期的セキュリティ対策計画策定を支援する「レジリエンス強化支援サービス」

 富士通株式会社は、企業のセキュリティ運用を一元的にサポートする「グローバルマネージドセキュリティサービス」を強化し、企業の事業継続性を高める「FUJITSU Security Solution セキュリティレジリエンス強化支援サービス(以下、レジリエンス強化支援サービス)」を6月から提供する。

 レジリエンス強化支援サービスは、事業継続の観点で、顧客の中期的なセキュリティ対策計画策定を支援するサービス。サイバー攻撃による被害が発生した際、経営判断を求められる経営層やCSIRTなどが迅速に適切な対応がとれるよう、富士通グループが保有する1000社を超える事業継続コンサルティングの実績や知見をベースに、模擬演習や事業損害の定量化、セキュリティ対策レベルの可視化をを通じて、事業継続と投資対効果の観点から計画の策定を支援する。

 模擬演習は、業種・業態に応じたリアリティの高いシナリオをベースに行い、顧客にはシナリオの内容を事前に知らせない実践的な演習を行うため、現状の課題をより明確に抽出することができるとしている。

 事業損害の定量化とセキュリティ対策レベルの可視化については、顧客のシステム構成と事業プロセスの関連性を整理し、サイバー攻撃によってシステムが停止した際に影響がある事業・業務を明確化することで、想定される損害額を定量的に算出。経済産業省と独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が定める「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」や、各種情報セキュリティ対策のベンチマークに基づいて、同業種・同規模企業のセキュリティ対策水準と比較し、顧客のセキュリティ対策レベルを可視化する。

 模擬演習によって抽出された課題や、定量化された損害額、現状のセキュリティ対策状況を踏まえ、目指すべきセキュリティ対策レベルを総合的に分析し、顧客にとって実効性が高く、投資対効果が明確な中期的なセキュリティ対策計画の策定を支援する。

 また、富士通ではウェブサイトや電子メールからのマルウェア感染を排除する独自技術を持つ、米Menlo Securityと協業することで覚書を締結。協業により、「グローバルマネージドセキュリティサービス」のサイバー攻撃検知・防御機能を強化し、顧客のサイバー攻撃被害の発生リスク低減を図るとしている。

 レジリエンス強化支援サービスの提供価格は個別見積(300万円~)。富士通では、2016年度にセキュリティ関連製品・サービスの年間売上高1300億円を目標とする。

三柳 英樹