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サーバーワークス、AWS運用自動化サービス「Cloud Automator」を強化

複数の仮想サーバーでスクリプトを同時実行できる新機能

 株式会社サーバーワークスは25日、Amazon Web Services(AWS)の運用自動化サービス「Cloud Automator」を強化すると発表した。EC2 Run Commandと連携し、複数の仮想サーバーで任意のスクリプトを同時に実行できる新機能を、同日より提供する。

 EC2 Run Commandは、Amazon EC2インスタンスにSSHで接続することなく、インスタンス内で任意のコマンドを実行できるAWSの機能。SSHを利用する必要がないためセキュリティレベルの向上が期待でき、2014年に発生したOpenSSLの脆弱性「Heartbleed」や2016年に発生したglibc脆弱性のように、多数のサーバーに確実にパッチを適用する必要がある脆弱性対応のオペレーションなどに効果を発揮するという。

 想定されるシナリオとしては、例えば、Cloud Automatorで指定されたスケジュールに基づき、仮想サーバー内のアプリケーションをEC2 Run Commandアクションで停止。これが正常に完了してからインスタンスを停止し、AMIを作成するといった一連の運用をCloud Automatorで実装できるとのこと。インスタンス内部のスクリプトと連動させることで、確実な仮想サーバーのバックアップ取得に対応する。

 glibcやOpenSSLといったパッケージのアップデートを、タグで指定した複数のインスタンスに対して一度に実行したり、これまでは仮想マシン内のcrontabなどに書かれていた仮想サーバーのタイマージョブをCloud AutomatorのスケジュールとEC2 Run Commandに置き換えたり、といった活用法も想定されている。なお後者では、仮想サーバーに残っていた実行ログが全てCloud AutomatorのGUIで可視化されるので、運用レベルが向上するとした。

 なお、現時点での対応OSはLinuxで、2016年夏にはWindowsにも対応する予定。

石井 一志