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ネットワールド、ディープラーニング向けコンバージドシステムを2016年夏にも提供

 株式会社ネットワールドは21日、GDEPソリューションズ株式会社と提携し、ディープラーニング分野に本格的に進出すると発表した。GDEPソリューションズは、GPUベンダーである米NVIDIAの「Elite Solution Provider」としてNVIDIA GPU関連製品を提供している。ネットワールドではGDEPソリューションズとの協業により、ディープラーニング向けコンバージドシステム(開発コード名:Networld Deep Learning One-stop Solution、略称Networld DLS)を、2016年夏をめどに提供開始する予定という。

 ディープラーニングを実現するためには、ハードウェアとしてGPUを搭載した処理能力の高いコンピュータが必要なほか、ネットワークやストレージにも高い性能が求められる。またソフトウェアとしても、フレームワークやDeep Learning SDK、GPUトレーニングシステムなどが必要とされる。

 今回発表されたNetworld DLSでは、ディープラーニングを行うために必要とされるハードウェア、ソフトウェアを、検証済み、サイジング済みの状態で提供する。コンピュータ、ネットワーク、ストレージや各種ソフトウェアなどの幅広い要素を検証済み構成で提供するため、ユーザーが自ら各種製品を調達して組み合わせる場合と比べ、短期間に導入でき、あらかじめ想定されたパフォーマンスを発揮できる点もメリットとした。また、サポート窓口も一本化されているので、運用時の負荷も軽減される。

 具体的には、

・Tesla GPUを搭載したLenovo、IBMおよびNVIDIAなど主要メーカーのコンピュータ
・InfiniBand、100Gigabit Ethernet(GbE)、10GbEをサポートするMellanoxなどのネットワークスイッチ
・オールフラッシュストレージ、ハイブリッドストレージ(NetApp、EMC、Nimble Storageなど)などの高スループットストレージ
・OS、ドライバ、CUDA開発環境、Deep Learningフレームワーク、Deep Learning SDK、DIGITS GPUトレーニングシステムなどのソフトウェア

といった要素から、各要件に必要な要素を組み合わせて構成する。

 ネットワールドでは今後、画像解析、音声解析、自然言語処理など、目的別のディープラーニング用APIを国内外から調達して「Networld DLS」に搭載し、コンバージドシステムによるソリューションの拡充を図るとのこと。

 販売にあたっては、特に販売対象の業種は限定せず、大学、製造業などの研究所、ゲーム開発会社など、幅広い業種に向けて提供する考え。また、PoCなどでも利用できるエントリーモデルもラインアップする予定だ。

石井 一志