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セールスフォースがHeroku Enterpriseを拡張、国内でのセキュアな運用を可能に

 株式会社セールスフォース・ドットコム(セールスフォース)は27日、アプリケーション開発を行うクラウドプラットフォーム「Heroku Enterprise」を拡張し、企業レベルの制御基盤を提供する「Heroku Private Spaces」などを提供開始すると発表した。

 Heroku Enterpriseは、Salesforceとの自動連携を実現することで、柔軟性の高いアプリケーション開発を可能にするPaaS基盤。今回は、より堅牢なセキュリティ管理やエンタープライズシステムとの統合を行えるようにするため、さまざまな新機能を提供する。

 具体的には、まず、Herokuが提供するアプリケーション実行環境やデータベース機能を、顧客ごとにネットワーク的に分離して・配置することで、堅牢なセキュリティを実現する「Heroku Private Spaces」を提供する。これにより、高いレベルのセキュリティ基準が要求されるデータを取り扱うアプリケーションを、Herokuの柔軟なプラットフォームを用いてセキュアに運用できるようになった。

 またHerokuでは、機能群を配備できる場所が米国東海岸あるいは欧州のデータセンターに限られていたが、今回、新たに東京のデータセンターにも配備可能になった。日本の顧客向けのサービスを国内に配備できるため、セキュリティやコンプライアンス上の問題にも対処できるほか、アプリケーションの応答速度が向上する点もメリットだ。

 加えて、Active Directory(AD)、LDAP、Salesforceなどが提供する認証機構を用いて、Heroku Enterpriseへログイン可能になっている。

石井 一志