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A10、DDoS対策アプライアンスのマルチベクトル型攻撃対応を強化

 A10ネットワークス株式会社(以下、A10)は13日、DDoS防御専用セキュリティアプライアンス「A10 Thunder TPS」において、最新ソフトウェア「Thunder TPSリリース3.2」を提供開始すると発表した。Verisignのクラウド型DDoS防御サービス「Verisign DDoS Protection Services」との連携による拡張機能などを搭載している。

 A10 Thunder TPSは、複数の攻撃手法を組み合わせて攻撃規模を増幅させる「マルチベクトル型」DDoS攻撃にも対応した、DDoS対策専用のセキュリティアプライアンス。今回の新版では、複数のプロトコルに対応でき、振る舞いに基づくしきい値を使ったトラフィックのベースラインによって、平常時のネットワーク状態を把握し、マルチベクトル攻撃による異常を正確に検出できるようになった。また、攻撃に対する防御ポリシーを動的に適用できるため、疑わしいトラフィックをより厳しいポリシーによって段階的に排除し、正当なトラフィックの廃棄を最小化することができる。

 加えて、Verisign OpenHybrid APIを利用したリダイレクトオプションによって、オンプレミスのA10 Thunder TPSからVerisignのクラウド型DDoS防御サービスへアノマリー情報を送信し、ボリューム型DDoS攻撃の防御が必要な場合にトラフィックをクラウドへ転送する、といった対応が可能になるとのこと。

 さらに、強化されたオープンネットワーキング規格への対応により、既存のDDoS攻撃検出ソリューションと容易に統合可能な点もメリット。SDNコントローラやセキュリティ製品を含む、ほかの多くのデバイスと緊密な連携を行えるとしている。

石井 一志