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富士通、OpenDaylightを採用したSDNコントローラソフト「Virtuora NC V03」

 富士通株式会社は7日、通信サービスプロバイダー向けのSDNコントローラソフトウェア「FUJITSU Network Virtuora NC(バーチュオーラ エヌシー)V03」(以下、Virtuora NC V03)を発表した。標準的な各種インターフェイスに対応し、マルチベンダーで構成されたネットワーク構築の自動化および仮想化を実現できるという。

 新製品は、サウスバウンドインターフェイス、オープンプラットフォーム、アプリケーションレイヤーの3階層で構成されており、トランスポートレイヤーを効率的に管理できる点が特徴。3階層に分けたことで、各種のインターフェイスやコントローラー上で動いているアプリケーションへの影響を最小限に抑えながら、ネットワークのメンテナンスやアップグレード、ほかのコントローラーへの移行などを行えるため、試験工数の削減やサービスの継続性、質の向上を実現できるとした。

 3階層のうちサウスバウンドインターフェイスは、YANGモデルおよびXMLで抽象化されているほか、TL1やNETCONFを初めとする運用管理プロトコルをサポート。マルチベンダーに対応できるように設計されている。

 2つ目のオープンプラットフォームでは、基盤ソフトウェアとして「OpenDaylight」を採用しており、マルチベンダーのデバイスやサードパーティのアプリケーションをシームレスに統合可能。OpenDaylightの持つデータや機能には、RESTベースのAPIおよび標準的なデータモデリングによって、あらゆるアプリケーションからアクセスできるので、OpenDaylight対応のアプリケーションであれば容易に実装できるという。

 3つ目のアプリケーションレイヤーは、通信ネットワークの制御や管理、サービスの実現、検証といったのアプリケーション機能と、外部の運用システムと連携するためのノースバウンドインターフェイスで構成される。モジュール構造になったアプリケーションには、データ収集や分析機能、リソース管理のための外部インターフェイスが搭載されているとのこと。

石井 一志