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さくらインターネット、太陽光発電所から石狩データセンターへの超電導送電を開始

 さくらインターネット株式会社は24日、同社が設置した太陽光発電所から石狩データセンターへの超電導直流送電を開始したと発表した。

太陽光発電所からデータセンターへの超電導送電

 千代田化工建設株式会社、住友電気工業株式会社、学校法人中部大学、さくらインターネットからなる石狩超電導・直流送電システム技術研究組合では、経済産業省から受託した「高温超電導技術を用いた高効率送電システムの実証事業」として、太陽光発電所からデータセンターまで超電導ケーブル500メートルの超電導直流送電を開始した。

 データセンターへの送電を通じて超電導送電システムの通電安定性を検証し、将来の実用化のための様々な課題を抽出する。

 送電元はさくらインターネットが設置した出力200kWの太陽光発電所で、直流で発電された電力は交流電力に変換することなく、超電導送電で石狩データセンターにそのまま送電する。データセンター内では直流で動作するサーバーに直接給電され、交流/直流の変換ロスがないことともに、超電導による送電路のロスも減らすことができるため、送電効率をさらに向上させることが期待されると説明。今回の送電開始は、世界でもトップレベルにある日本の超電導技術の実用化を加速させるために、世界に先駆けて実証するものだとしている。

三柳 英樹