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コンカー、出張・経費精算アプリ共有サービス「App Center」の国内提供を開始
経費精算のオープンプラットフォームを提供へ
(2015/9/16 11:26)
株式会社コンカーは15日、出張・経費精算アプリ共有サービス「Concur App Center」の日本国内での提供を9月17日から開始すると発表した。
同社はクラウド型の出張・経費精算サービスの提供を行い、個々の従業員が経費精算のために手間を掛けず、全自動で経費精算が完了する環境の構築を目指してきたが、経費精算に必要となるデータの入り口/出口を、すべて自社単独でカバーするのは現実的ではない。そこで同社はオープンプラットフォーム戦略を拡大し、パートナーのアプリケーションやサービスと連携することで経費精算のプロセスの自動化/合理化を推進していく。
具体的な利用イメージとして、今回提携が発表されたJapan Taxiの「全国タクシー」アプリの例が示された。このアプリでは、スマートフォンからタクシーの配車を予約し、ネット決済で料金支払いを済ませることができるが、このアプリとコンカーが連携し、決済情報や利用明細を電子領収書の形でコンカー側に自動取り込みできる。ユーザーから見れば、アプリを利用してタクシーを呼び、支払いを済ませた段階で会社への経費精算処理もすべて完了しているという形になり、“全自動での経費精算”が実現する。
Concur App Centerでは、ユーザー向けのサービスカテゴリである“Apps for Me”と企業向けサービスカテゴリである“Apps for My Business”の2種に分けてアプリケーションやサービスが登録される。
今回国内向けに提供開始が発表されたアプリケーションは、Apps for MeではJapan Taxiのタクシー配車サービス、Global WiFiの海外W-iFiレンタルサービス、STREAMEDの領収書記載内容の電子化サービスの3つに加え、従来から国内提供されていたUber、EmailXpenC、box、Airbnb、IHG、Starwood Hotel and Resortsなど10種類のアプリケーションがApps for Me対応として順次リリースされる予定。
また、Apps for My Businessでは富士ソフトのシステム連携サービス(全銀フォーマットを介したファームバンキング連携)、アビームコンサルティングの経費データ分析・コンサルティングサービス、セゾン情報システムズのシステム連携サービス、トップレップの出張旅費コンサルティングに加え、グローバルで既に提供済みのアプリケーションとしてVAT還付サービス、ガバナンス、コンプライアンス、セキュリティ関連サービスなど10種が順次提供される。
冒頭で概略説明を行った米Concur TechnologiesのPresident、エレナ・ドニオ(Elena Donio)氏は、全世界における日本の位置づけとして、市場規模としては世界で第4位だが、前年同期比での成長率ではグローバルが18.5%の成長なのに対して日本は95.5%という圧倒的な成長率を示しており、日本市場における同社のサービスの利用が急速に拡大していることを明らかにした。
続いて日本法人の代表取締役社長の三村 真宗氏は同社のシェアが53%、ユーザー企業数は509社に達し、順調に成長していることを紹介している。