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ミライネット、「BIGLOBE IP トランジット」を採用、データセンターの海外通信速度を向上

 株式会社ミライコミュニケーションネットワーク(ミライネット)は15日、ビッグローブ株式会社(BIGLOBE)の「BIGLOBE IP トランジットサービス」を採用し、ミライネットが運営するデータセンターの海外向け通信速度を大幅に向上したと発表した。

 「BIGLOBE IP トランジットサービス」は、データセンター事業者やコンテンツプロバイダー、インターネットサービスプロバイダーなどとネットワークの直接接続を行うことで、高品質なインターネット接続を実現するもの。シンガポールや香港など、主要都市にも通信拠点を設けているため、海外との安定した通信も可能となる。

 ミライネットでは、運営するデータセンターにおいてグローバルに展開する製造業のユーザーが多く、海外とのデータ通信品質向上が求められていたことから、「BIGLOBE IP トランジットサービス」を採用した。

 「BIGLOBE IP トランジットサービス」では、複数のインターネットエクスチェンジと接続し、アジアの多数のISP事業者と相互接続を行っているため、通信速度や通信品質が最適となるネットワーク経路の選定が可能になった。

 また、コストを抑えながらも品質の高い通信が実現できるよう、「BIGLOBE IP トランジットサービス」では継続的にネットワーク設計の見直しを実施し、ベストエフォート型のサービスの場合でも、遅延が発生する場合には最短経路で接続するなど柔軟な運用体制を構築。ミライネットでは、ネットワーク上で接続先の相手側ホストからリクエストの応答が戻ってくるまでの時間であるRTTが2分の1になるなど、日本と海外支社間をVPN接続している製造業ユーザーの通信速度が2倍に向上し、データを送信している途中でパケットが消失してしまうパケットロスも減少した。

 ミライネットでは、東海地点のネットワークのハブとなるデータセンター事業者を目指しており、BIGLOBEとの協業により、グローバルに事業展開をすすめる企業の高品質なインターネット環境構築を支援していく。また、電力効率に優れ、環境に配慮した新データセンター「ミライ大垣第2データセンター」を9月1日にオープンしており、ネットワークとサービスを一体化させたハイブリッドデータセンターの実現を目指していく。

 BIGLOBEでは、バックボーンネットワークを大幅強化し、最大通信容量を1.5Tbpsへと拡大。これまでも、大量のトラフィックを扱うデータセンターやゲーム会社、映像を扱うコンテンツ事業者などに「BIGLOBE IP トランジットサービス」を提供してきており、今後もサービスを通じて快適な通信環境を提供していくとしている。

三柳 英樹