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通信事業者が提供する法人向けクラウド、選定理由は「価格」と「信頼性」が上位~J.D.パワー調査

 株式会社J.D.パワー アジア・パシフィックは14日、通信事業者が提供・販売する法人向けのクラウドサービス(ホスティングサービス含む)に対する、顧客満足度調査の結果を公表した。

 全国の従業員規模50名以上の企業が対象で、7月に郵送調査を実施。通信事業者提供のクラウドサービスを利用している741社から回答を得た。1回答社から最大2つの事業者の評価を得ており、評価件数は838件。

 クラウドサービスの選定理由としては、「価格・見積金額が妥当」(52%)、「信頼できる・有名な会社なので」(35%)、「提案内容が優れていた」(22%)が上位に挙がった。この調査では、2番目に多い“信頼”を選定理由にあげる企業の割合が、J.D.パワーで実施している他のIT・通信関連サービスの調査と比べても多い傾向にあるとしている。

 顧客満足度の測定については、6つのファクター(導入・構築対応、システム品質、障害・トラブル対応、コスト、営業対応、サービス提供体制)を設定し、各ファクターの総合満足度に対する影響度をもとに、総合満足度スコアを算出(1000ポイント満点)。各ファクターに関する計19個の詳細項目別評価では、最も評価が低かったのは営業対応領域における“導入したクラウドサービスに対するフォローアップ”で、特に従業員数100人未満や100~299人といった中小規模企業において評価の低さが顕著だとしている。

 総合満足度ランキングは、対象となった3社のうち、1位はソフトバンク、2位はKDDI、3位はNTTコミュニケーションズ。ソフトバンクは、ファクター別の評価のうち「導入・構築対応」「システム品質」「営業対応」「サービス提供体制」の4つでトップスコアとなった。なお、IIJ、NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、ビッグローブ、ニフティは、少数サンプルのためランキングにふくまれないとしている。

三柳 英樹