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ALBERT、ディープラーニングによる画像解析サービスを開始、商品画像のタグ付けを自動化

 株式会社ALBERTは8日、ディープラーニングを用いて大量の商品画像を解析し、自動的にタグ付けを行うサービスの提供を開始した。

 ディープラーニングは、人間の脳神経の働きをモデル化したユニットを多層的に配置することで、人間の脳の働きを再現したニューラルネットワークの一種。従来人間が行ってきた「特徴量」を抽出する層を何層にも重ねることで、低次の特徴量から高次の特徴量を自動的に抽出し、人間の視覚認知に極めて近い認識能力を発揮する。

 ALBERTでは、入力画像をピクセル単位に分解して低次特徴量(RGB値やγ値)を抽出し、最終的には9層~10層による高次特徴量の抽出を経て、入力画像がどのような意味(タグ)を持つかを判定する。

 サービスは、主にアパレルにおける自動タグ付けに強みを持つサービスとして提供。利用企業が、商品画像をALBERTが用意するAWS(Amazon Web Services)サーバーにアップロードすると、それらの画像を自動的に解析し、基本ファッション用タグ(カテゴリ/形状/色/柄/素材/感覚表現など約200種類)を付与したファイルを生成できる。

 カテゴリ(トップス/ボトムス/インナー/レディース/メンズ/ティーンズ/キッズなど)や、形状(Tシャツ/カットソー/半袖など)、色や柄(無地/ボーダー/水玉など)などの識別精度は、人力で行なった際と同等以上を達成。さらに、基本ファッション用タグ以外のタグを付与したい場合には、タグマスターとタグ付き学習用画像があれば、ディープラーニングによりモデルを再学習し、利用企業専用のタグ(オプションタグ)に対応した結果を生成することができる。

 サービスの利用により、商品データベース構築時のタグ付与作業のコスト低減や精度向上が可能となるほか、マーケティング分析での利用、検索漏れによる機会損失防止、商品レコメンデーションへの応用が期待できるとしている。

三柳 英樹