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SBIリクイディティ・マーケットの新FXシステム構築、日本HPが支援

Superdome XやSQL Server 2014などを採用

 日本ヒューレット・パッカード株式会社(以下、日本HP)は18日、SBIリクイディティ・マーケット株式会社が、FX(外国為替証拠金取引)システムの次世代インフラとして、ミッションクリティカル用途向けx86サーバー「HP Integrity Superdome X」を採用したと発表した。

 年間495兆円のFX取引、63万を超える口座数を有するSBIリクイディティ・マーケットでは、顧客のFX取引を支援するため、また将来のグローバルなビジネス展開に備えるために、性能と信頼性、可用性に優れたサービスインフラを構築する必要があり、コストメリットに優れたWindows環境で稼働するミッションクリティカルシステム向けのプラットフォームを検討した結果、「HP Integrity Superdome X」を採用したという。

 具体的には、32CPU/480コア/8TBメモリの「HP Integrity Superdome X」を2台と、ストレージ製品「HP 3PAR StoreServ 7440c」を活用したスケールアップシステムを構築。Windows Server 2012 R2、SQL Server 2014を利用してミッションクリティカル環境を構築した。この新システムは、従来のシステムに比べて2倍以上の処理性能を発揮できるほか、「HP 3PAR StoreServ 7440c」との組み合わせにより、ストレージ耐障害性の向上も実現している。

 現在は、年内のシステム移行に向け、本番運用と同じシミュレータ環境の構築に着手しており、ヒューマンエラーを含むシステム変更時の影響や、ハードウェアおよびソフトウェアへの負荷、FXシステムと外部システムとの連携などを徹底的にテストしているとのこと。

 なお、このプロジェクトは、株式会社CSK Winテクノロジの特別役員/技術フェローであり、日本マイクロソフトの技術顧問でもある熊澤幸生氏の提案を受け、SBIリクイディティ・マーケット主導により進められた。

 CSK Winテクノロジは、日本HP、日本マイクロソフトと協力し、「HP Integrity Superdome X」上でのWindows Server 2012 R2とSQL Server 2014との組み合わせにおける性能検証、シミュレータ環境構築から導入、運用までを支援している。

石井 一志