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セガ、ゲーム開発を支えるファイルサーバーにネットアップ製品を導入

 ネットアップ株式会社は6日、株式会社セガホールディングス(以下、セガ)が、ゲーム開発業務を支えるファイルサーバーに、ネットアップ製品を採用したと発表した。NetApp独自のストレージOS「NetApp clustered Data ONTAP 8.2」を搭載したNetApp FASシステムとフラッシュ製品を導入している。

 セガでは、グループ会社の株式会社セガゲームスを通じて、家庭用ゲーム機向けのゲーム、PC/スマートフォン向けのオンラインゲームなどの企画・開発・販売を手がけている。そのセガゲームズでは、大きなタイトルのゲーム開発時は200~300人ものスタッフが携わるほか、年間で数十TBのディスクスペースを必要とする開発プロジェクトもあることから、膨大なディスク容量と高いアクセス性能を兼ね備えたストレージを必要としていた。

 従来は、約1年ごとのファイルサーバー増設でストレージ要件に対応してきたが、新規ゲームタイトルの開発が決定したことを受け、開発業務を支えるメディアコンテンツ用ファイルサーバーの導入も検討。これらの要件を満たすストレージとして、NetApp製品の性能・容量・導入コストのバランスや、これまでに導入したNetAppストレージの運用実績などを評価し、clustered Data ONTAPを搭載したNetApp FASシステムの採用を決定した。

 セガでは、NetAppのフラッシュ製品などを活用することで、ゲーム開発の繁忙期でも快適なアクセスを実現するストレージ性能を確保したほか、スケールアウト型ストレージにより、クリティカルなゲーム開発業務を中断させずに容量や性能を拡張できる、無停止のストレージ運用を実現したという。さらに、NetAppのデータ保護機能によって、システム障害からも迅速に復旧できる堅牢なストレージ環境を構築できたとのこと。

 実際は、新規ゲームタイトルの開発スケジュールにあわせ、2014年1月からメディアコンテンツ用ファイルサーバーの運用を開始した。このファイルサーバーは、開発スタッフにファイルサービスを提供する本番用クラスタに加え、同一拠点内のバックアップ用クラスタ、さらに遠隔地の災害対策用クラスタで構成されている。

 本番用クラスタには、SAS HDDとSSDを搭載した高速キャッシュソリューション「Flash Pool」を組み合わせたアクティブ・アクティブ構成のNetApp FAS3250AE(現在のNetApp FAS 8040AE)を導入し、リード/ライトともに高速化を行ったとのこと。あわせて、ディスクのコスト効率を最大化するため、NetAppのデータ重複排除機能「NetApp Deduplication」を活用し、最大で60~70%のデータ重複排除率を達成している。また、マルチプロトコルで同時に接続できるNetAppストレージの特長を生かし、ゲーム開発業務を支えるサーバー仮想化環境の共有ストレージとしても活用している。

石井 一志