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国内の統合型システム市場、2019年には2014年の1.6倍に~IDC Japan予測

 IDC Japan株式会社は15日、国内インテグレーテッドシステムの市場予測を発表した。それによると、2014年の同市場は、前年比15.5%増の393億7500万円。2014年~2019年の年間平均成長率(CAGR)は10.3%で推移し、2019年における同市場の規模は、2014年の393億7500万円の1.6倍にあたる、643億5000万円まで拡大すると予測している。

 2013年に84.4%の成長を記録した国内インテグレーテッドシステム市場だが、2014年は15.5%の成長にとどまり、成長率は大きく下がった。

 製品分類別でみると、用途を限定せずに分散型のワークロードを広くサポートできるように構成されているインテグレーテッドインフラストラクチャが、市場全体の44.9%にあたる176億9600万円。特定のワークロード向けに最適化されているインテグレーテッドプラットフォームが、全体の55.1%にあたる216億7900万円。

 このうちインテグレーテッドインフラストラクチャは、2013年に前年比272.2%増を記録したものの、2014年は同8.0%増と大きく下がっている。この背景には、VDI用途での採用機会の減少があるとIDC Japanでは見ている。Windows XPのサポート終了への対策として、2014年3月まではVDI用にインテグレーテッドインフラストラクチャを活用するケースが多く報告されていたが、サポート終了対策の特需が過ぎ去ったことで、採用機会が減ったのではないかとした。

 一方でインテグレーテッドプラットフォームの成長率は、2014年も2年連続で20%台を維持しており、2019年におけるインテグレーテッドプラットフォームの構成比は、2014年の55.1%から、65.3%に上昇するとIDC Japanでは予測している

国内インテグレーテッドシステム市場 製品分類別出荷額構成比:2014年と2019年の比較(出典:IDC Japan)

石井 一志