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デンソー、MobileIronのEMMソリューションを業務用スマートデバイスに採用

 モバイルアイアン・ジャパンは8日、株式会社デンソーがMobileIronのEMM(エンタープライズモビリティ管理)ソリューションを導入したと発表した。

 デンソーでは、業務効率化や国際競争力強化の観点からワークスタイルの変革に着手しており、その一貫として、iOS端末に限った従業員のBYOD端末の活用を決定。セキュリティ対策としてメール添付ファイルの暗号化もできるMobileIronを評価し、採択した。

 MobileIronを選択した理由として、デンソー情報企画部IT基盤推進室情報セキュリティ企画課担当係長の中根徹裕氏は、「デンソーでは、すでにLotus Notesを利用しており、Lotus Notes Travelerで基本的なモバイル端末管理はできている状態でした。ただ、リモートワイプやパスワードのミス回数でロックをするというような対応はLotus Notes Travelerで行えますが、絶対に必要な添付ファイルの暗号化ができませんでした。またリモートでアプリケーションのワイプができることと、MobileIronが十分な導入実績を持っており、サポートにも期待できると感じたことが決め手になりました。さらにMobileIronはMDM機能だけでなく、アプリケーションのコンテナ化やコンテンツ管理機能もサポートするEMMアーキテクチャーを提供しているので、将来的に他のアプリを使うことになっても柔軟に対応できるところもポイントでした。会社データと個人データを分離できる機能もBYODには必須でした」とコメントしている。

 デンソーでは、さらに社内の決済システムにアクセスするため、セキュアブラウザーの「Web@Work」も採用。今後は、将来的にサポートOSの種類を増やす可能性があるほか、PCのBYOD化や、工場で使う安価な端末としてAndroid搭載端末の採用なども検討する予定。

 今後の期待について、デンソー情報企画部IT基盤推進室長の小林公英氏は、「従来のメールとセキュアブラウザに加えて、今後は様々なアプリケーションをコンテナ化してモバイルからセキュアに社内システムにアクセスできるようにしたいと考えています。マルチOS対応のMobileIronのEMMプラットフォームであれば実現可能だと思いますので、今後も積極的に活用してさらに社員の業務効率を高めていきます」とコメントしている。

三柳 英樹