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サークルKサンクス、「IBM SPSS Modeler」で地理情報を分析し、店舗の立地評価モデルを構築

 日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は1日、株式会社サークルKサンクスが、分析によって的確なセグメンテーションを可能にする「IBM SPSS Modeler」を採用したと発表した。同製品によって地理情報を分析に活用し、高精度な店舗の立地評価モデルを構築したという。

 サークルKサンクスは、的確なコンビニエンスストアの出店を図り、自社チェーンの優位性を高めるため、客観的な数値に裏付けられた判断力を重要ととらえ、地理情報システム(GIS)を活用した立地評価に取り組んでいる。

 その中で、出店ポイントの確定後、そのポイントをGISに入力し、マーケティング分析や商圏作成をし、最終的な立地評価を行っているが、分析モデルが導き出した立地評価結果が、ビジネス現場の感覚と乖離(かいり)してしまうことがあるため、GISから得られた結果を分析する基盤として、予測分析ソフトウェア「IBM SPSS Modeler」の活用を開始した。

 GISでは、現場の経験から得られた知見について、数値的な裏付けとして駐車場や間口の広さといったインプットとなるデータと、売り上げなどの結果となるデータを集計して取り入れるなど、精度を上げるために調査項目とモデルの見直しを継続している。

 またGISの調査項目では、本来の目的である地理情報に加えて、作成した商圏の人口動態や就業者数などの統計データ、店舗のさまざまな機能、人や自動車の交通量のバランス、開店した店舗の周辺環境などを確認するなど、データ内容を精査し、立地評価の分析精度を高めるための取り組みを行っているとした。

 このほか、必要に応じて研究会を開催し、現場の担当者や部門長などから意見をつのり、GISの活用を通じて培ったノウハウや知見を共有することで、分析モデルの構築、リモデルに取り組んでいるとのこと。

石井 一志