ニュース

武蔵野銀行、富士通製品の活用でシンクライアント端末の情報持ち出し抑制システム構築

 富士通株式会社は26日、株式会社武蔵野銀行の行内業務端末追加導入に伴い、富士通の「FUJITSU Security Initiative」製品を活用し、合計2300台の全業務端末から不正な情報持ち出しを抑制するセキュリティシステムを構築したと発表した。武蔵野銀行では6月からシステムの本格運用を開始している。

 構築したシステムは、武蔵野銀行のシンクライアント化された行内業務端末2300台での外部媒体利用を制限し、印刷物にはユーザー名や印刷日時、ドキュメント名などの透かし文字を強制的に印字することで、不正な情報持ち出しを抑制する。サーバー上の保存フォルダーを自動で暗号化する機能を装備し、暗号化の失念による情報漏えいも防ぐ。

 業務上、情報を持ち出す必要がある場合には、持ち出し申請のワークフロー機能により、ペーパーレスでの制限解除申請が可能。従来の管理台帳を利用した申請・承認と比較して大幅な業務効率化を実現した。

システムのイメージ

 武蔵野銀行では生産性向上を目標とした業務改革強化の一環として、国内105拠点で使用される行内業務端末2300台のシンクライアント環境を新規に構築。その情報セキュリティ対策を強化するため、今回のシステムの導入を決定した。

 従来の情報持ち出し管理を目的とする外部媒体使用制御や印刷管理のソフトウェアは、PCごとにインストールして各PCを制御するため、仮想サーバー上でシンクライアント化された多数の端末を一元的に管理するという形態には適用できなかった。今回、富士通では、「FUJITSU Security Initiative」製品のカスタマイズを行うことで、シンクライアント端末からの不正な情報持ち出しの抑制を実現した。

三柳 英樹