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ビッグデータ解析による「早期警戒システム」、バテルが提供開始

 バテルジャパン株式会社(以下、バテル)は11日、ビッグデータ解析技術を活用したSmartVisionによる情報提供サービスを開始した。SNS、ブログ、ニュースサイトなどをリアルタイムに収集・解析し、企業活動に大きな影響を及ぼしかねない情報を分析結果として提供する。組織のための「早期警戒システム」と捉えられるという。

 SNSの中に潜んでいるあるユーザーの抽象的かつ感情的なつぶやきがある日突然大きな波に変貌し、製品の売り上げや評判、時には企業活動の継続に大きな影響を及ぼすことがある。アーネスト&ヤング社の報告書(英語・PDF)では、「自社の機器管理のために情報分析技術を効率的に活用できている企業はほとんどない」とも報告される。

 SmartVision、「Horizon Scan」と呼ばれる情報収集技術を使い、SNS・ブログ・ニュースサイトなどのあらゆる情報ソースの垣根を越えて膨大な量の情報をリアルタイムに収集。バテル記念研究所が米国政府との共同研究によって培ってきたビッグデータ解析手法により、SmartVisionの利用者に構造化された情報と分析結果を提供する。

 SmartVisionは、リスク管理以外にもその効果を発揮するとのことで、バテル記念研究所の研究チームは、SmartVisionを活用して食料・飲料業界のトレンドを分析したところ、コンシューマ市場における新しい市場形成の予兆を察知できたという。「つまり、SmartVisionは組織のための“早期警戒システム”と捉えることができる」としている。

 バテル記念研究所には、さまざまな業界動向に精通した専門家がおり、SmartVisionによって得られた解析結果と彼らの知識・経験によって分析レポートを作成する。これにより、ユーザー企業は、企業や産業全体に及ぼす可能性のある外部要因の潜在的変化の指標を週あるいは月単位で把握し、トラッキングすることで戦略的な洞察が得られるとしている。