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コラボレーションアプリ「Cisco Spark」、企業の働き方の変革を支援
無料版に加えて有料版を提供へ
(2015/4/24 06:00)
シスコシステムズ合同会社(以下、シスコ)は23日、コラボレーションアプリ「Cisco Spark」を発表した。
「Cisco Spark」は、2014年11月に「Project Squared(プロジェクトスクエア)」の名称で発表されたコラボレーションアプリの正式版。メンバーがどこにいても参加できる、セキュアな仮想会議室を立ち上げることができる。
会議室に入ったチームメンバーは、メッセージの送受信やファイルの共有・閲覧を安全な環境で行い、複数メンバーでの音声またはビデオ通話、画面共有をすぐに開始可能。この会議室には、メンバー全員のファイルや文書、決定事項がまとめて保管されるため、仮想会議やビデオ会議、チャットなど、チームに必要なあらゆる作業を1カ所で行え、生産性が格段に向上するとした。
シスコ 執行役員 コラボレーションアーキテクチャ事業のアーウィン・マッティー氏は、「同種のものは今までもあったが、それらはコンシューマ向け。エンタープライズレベルのコラボレーションアプリを当社が提供することで、コラボレーションを活性化させ、働き方を変えていけるように支援する」と、そのメリットについて話す。
iOS/Android向けにはアプリが提供されるほか、PCではWebブラウザから利用可能。サーバーはクラウドサービス(SaaS)として提供されるので、シンプルに導入可能な点もメリットだ。
具体的な機能としては、1対1およびグループメッセージ機能、ファイル共有、1対1ビデオ会議(3名まで)、モバイルカレンダー、連絡先の統合、オンラインセルフサービス機能、エンドツーエンドのコンテンツ暗号化機能を無料で利用可能。
新たに提供される有料版「Cisco Spark Message」では、すべての基本機能に加え、会議室運営管理、シングルサインオン(SSO)、ディレクトリ同期、ライブサポートの各機能を利用できる。さらに、これらの機能に、メンバー8名までの会議機能と、WebEx Meeting CenterまたはEnterprise Editionが追加された「Cisco Spark Message and Meet」もラインアップされた。これらの日本語版は、2015年第3四半期の提供開始を予定している。
なおシスコでは、SaaSサブスクリプションのリセールプログラムを新たに立ち上げ、販売パートナーの支援を拡大する考えで、パートナーの営業活動を支援する考えだ。
「企業では従来、どこかの場に集まって議論し、情報をシェアして、また議論して、といったスキームで意思決定をしていた。こういうやり方はまだまだ効果は高いが、今の時代のスピードに追い付くためには、何かを変えないといけない。これを仮想化し、クラウドの中から提供するのがCisco Sparkだ」(マッティー氏)。