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分析技術との連携で広がる監視カメラの用途、異常検知業務も無人化

JVCケンウッドと日本IBMが技術協力

 JVCケンウッドは8日、監視カメラおよび業務用無線機器と日本IBMの画像解析技術を連携させ、犯罪の抑止から特定した人物や挙動不審者の検出まで幅広い監視を実現する「インテリジェントセキュリティシステム」の販売を開始した。

 監視カメラに画像解析技術「Intelligent Video Analytics(IVA)」を連携させることで、異常検出の業務を無人化し、監視員や警備員の業務効率を向上、映像から目的画像を抽出する時間を短縮できるようになる。

 IVAは、映像からイベント・属性・動作のパターンを識別するビデオ分析ソフトで、高度な検出、分類、索引付けのアルゴリズムを使用して、膨大な映像データから意味のあるイベントまたは活動を検索できるのが特徴。また、イベントベースの監視機能により、事前定義したイベントが発生したらアラートを生成することが可能となる。

 現在の監視カメラシステムでは、監視員が画面を目視しながらライブ映像や記録映像を確認する仕組みが一般的だが、新システムでは、監視カメラで撮影したリアルタイム映像と記録媒体に保存した映像に対して、IVAによる画像解析を欠けることで、大きさ、速度、軌跡、色、時刻、時間、形状を分類し、特定の人物、車両、その他の固形物体を検出。異常なイベントが発生した場合に、業務用無線機器などを通じて即座に警備員へ伝達できる。

用途例

 これにより、犯罪や事故の抑止をはじめ、置き去り物体の検知、徘徊者の検出、踏切の置き石や立ち往生の検知、迷子の捜索、あるいは混雑把握や導線分析など幅広い用途に監視カメラを活用できるという。

 JVCケンウッドは、店舗内から市町村レベルまで、システムの規模に応じたシステムインテグレーションとソリューションを提供するとしている。

システム構成

川島 弘之