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NRI、古本売却代金で購入した電子黒板を福島県大熊町に寄贈

被災した小学校でICT授業に利用

寄贈された電子黒板

 株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は7日、福島県大熊町教育委員会に電子黒板2台を寄贈したと発表した。今秋、この電子黒板などを利用して、大熊町立小学校にてコンサルティングの仕事の体験授業を行う予定という。

 NRIは、社会貢献活動として「人づくり」支援を推進。次世代を担う若者や子どもたちの教育を目的として「NRI学生証論文コンテスト」や「キャリア教育プログラム」などさまざまな活動を行っている。2011年からは寄付による支援も開始。業務で活用した後で不要となった書籍の売却代金で物品などを購入し、関連する活動を行うNPOや団体に寄贈している。

 今回、書籍2万248冊を売却し、その代金で電子黒板2台を購入、大熊町教育委員会へ寄贈した。贈られた電子黒板は、大熊町立小学校2校(大野小学校・熊町小学校)の教室に設置されている。

 NRIは、2015年秋をめどに両校の4~6年生に対して、電子黒板も活用しつつ、コンサルティングの仕事を実感してもらう体験授業を実施する予定という。

 大熊町は、2011年3月11日の東日本大震災と福島第1原子力発電所の事故による災害のため、全町民が町外で避難生活を続けている。前述の2校は現在、会津若松市河東町に移転、廃校となった中学校に併存し、同市内に避難している児童に向けて授業を行っている。

川島 弘之