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フロントライン、「完全消去・暗号化マスター」のライブラリ公開

マイナンバー制度へのセキュリティ強化に向けて

 株式会社フロントラインは19日、マイナンバー制度に求められるセキュリティ強化に向けて、データ消去および暗号化の組み込み用モジュールを提供すると発表した。「完全消去マスター」「暗号化マスター」のエンジン部分をライブラリ化し、ライセンス提供を開始する。

 まもなく開始されるマイナンバー制度では、個人情報の取り扱いに関して規定があり、個人情報の消去の際には、ソフトウェアによる完全なデータ消去が必須条件となっている。また、規定にはないものの実務上、ディスクの破棄やリースバックの場合には、ファイルやフォルダの個別消去ではなく、ディスクやパーティションの一括完全消去を行う必要があるという。データや機器を破棄するタイミングだけでなく、日常的なデータの取り扱いにおいても、完全消去や暗号化によりセキュリティを高めることで、万が一の漏えい時に備えることが今まで以上に重要だ。

 同社は、「マスターシリーズ」製品のソースコードを所有しており、組み込み機器での利用のためにソースコードの開示を含むライセンス提供の要望をもらうことがあったという。状況によってはソースコードの開示は不要と思われる案件もあることから、より手軽に機能を組み込めるライブラリによるライセンス提供を踏み切った。提供開始は3月から。これにより、ライブラリをソフトウェアやシステムに組み込み、簡単に必要な機能を呼び出せるようになる。

 対応OSは、Windows 8/7/Vista/XP。

川島 弘之