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大分豊府中学校で双方向型授業スタート、「協働学習」研究にも着手

 大分県教育庁は17日、県立で唯一の併設型中高一貫教育高である大分豊府中学校に、次世代型授業支援ツールを導入したと発表した。富士通ネットワークソリューションズ株式会社(FNETS)が提供する「FUJITSU 文教ソリューション K-12 協働学習支援 V3 マーナビケーション(以下、マーナビケーション)」を採用した。5月より総合的な学習の時間や国語・社会・理科・数学などの教科において、生徒同士が教え学びあう「協働学習」の研究に着手する予定という。

 マーナビケーションは、FNETSが協働学習用に現場の教師とともに開発したデジタル教材。各生徒がタブレットに手書き入力した回答内容を教師が即時に電子黒板に表示する「意見版」機能を備える。同校ではこの機能により、生徒一人一人が自分の考えをしっかり持ちながら、他者の多様な考えを受け入れ、問題解決に取り組むための思考力・判断力・表現力・学ぶ意欲を高める双方向型の授業をめざす。

 さらに「理解度チェック小テスト」機能を用いて、小テストの正答率を教師が即時に確認し、生徒の理解状況を把握しながら理解度を深める授業に向け、研究に取り組む予定という。

生徒の回答を一覧表示する教師の画面例
生徒のタブレット画面例

 大分県教育庁では文科省の「教育の情報化ビジョン」を踏まえ、「大分県教育情報化推進戦略2014」を策定。(1)教育情報化推進体制の確立、(2)子どもたちの情報活用能力の育成、(3)学校教育の情報化を推進してきた。

 これらの取り組みの中で、タブレットや双方向学習支援システムなどを活用し、言語活動の充実につながるICT活用、思考力・判断力・表現力の育成を行っている。マーナビケーションの導入はこれらの一環。「HIT2014(Hofu Information Tablet 2014)」といった方針も立ち上げ、総合的な学習の時間や国語・社会・理科・数学などの教科で活用していく予定。その効果を踏まえ、活用方法のさらなる研究を行い、他校への展開も検討していく予定としている。

川島 弘之