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PALTEKが超高精度衛星測位システムを販売、産業・農業機器の自動運転へ

 株式会社PALTEKは4日、超高精度衛星測位システムを開発するマゼランシステムズジャパン株式会社(以下、マゼランシステムズ)と総販売代理店契約を締結。マゼランシステムズが開発する、人工衛星を活用した測位システムを販売する。

 人工衛星を活用した測位システムは、地球上の位置を高精度に把握できる仕組みとして、カーナビや携帯情報端末をはじめ、多くの機器で使用されている。米国のGPSが主流だが、欧州、中国、日本などにおいても衛星測位システムが構築されており、GNSS(全地球測位システム)を活用した市場は、建設・測量、農業、情報提供サービスなどの幅広い分野で成長が見込まれている。

 マゼランシステムズは、超高感度・高精度衛星システムに関する研究・開発、ライセンシング、GNSS関連ソフトウェア、ハードウェアの開発を行う、1987年設立の企業。センチメートル級の精度を持つ、GNSSによるRTK(リアルタイム・キネマティック)測位システムを開発し、産業機器・農業機器などの自動運転において必須となる、高精度な位置情報を提供している。

 RTK測位とは、既知点(Base Station)からの補正観測情報を、無線や携帯電話などを利用して移動局(Rover)に送信し、移動局の位置をリアルタイムに測定する方法で、より高精度な測位が可能となる。

RTK測位の概要図

 一方、PALTEKは、日本のエレクトロニクスメーカーに対して、FPGAやASSP、アナログなどの半導体や受託設計サービスを提供する企業で、今後成長の見込まれるセンサー市場へのソリューションも積極的に強化しており、今回の協業もその一環となる。

 特にセンチメートル級の精度を必要とする産業機器や農業機械の自動運転に注力し、今後必要となるサービスを提供するとしている。

川島 弘之