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治験関連ドキュメントの遠隔閲覧ソリューションをクラウド型で提供

ソフトバンクテレコムなど3社

 株式会社京葉電子工業、株式会社THINK21、ソフトバンクテレコム株式会社の3社は28日、治験関連事業者の治験モニタリング業務支援を目的として、クラウド型治験関連ドキュメント遠隔閲覧ソリューションを2月より提供すると発表した。

 このソリューションは、専用のアプリケーションで医療施設の治験関連書類を電子化してセキュアに保管し、電子データとしてスマートデバイスなどから閲覧できるようにするもの。具体的には、京葉電子工業が提供する治験関連ドキュメント専用のアプリケーションによって、ドキュメントを電子化。電子化したドキュメントにはタイムスタンプと伝書名を付与し、改ざん対策を施した上で、VPNによってクラウド環境へ送り、安全に保管できるようにする。

 ユーザーは、こうして真正性、見読性を担保した原資料コピー(Certified Copy)を、スマートデバイスで遠隔から閲覧可能。閲覧時には専用アプリケーションを利用し、端末にデータ情報を残さない仕組みを導入することで、安全な環境での閲覧を実現している。また、アクセス可能端末の制限によるセキュリティの確保も可能とのこと。

 このソリューションを製薬企業などの治験依頼者が利用すると、真正性の担保された電子化ドキュメントを遠隔から閲覧できるため、データ発生の都度、閲覧のために治験実施医療機関を訪問する必要がなくなり、モニタリング業務の効率化と交通費などのコスト削減が実現するという。

 また、治験関連データのタイムリーな閲覧によって、問題発生時の早期解決や的確なフォローアップが可能になるほか、電子化によりデータの欠落を防止し、治験データの品質向上に貢献するとした。

 なお3社のうち、THINK21が導入・運用サポートを担当。ソフトバンクテレコムは、タブレット、クラウドサービスの提供を行うとのことだ。

石井 一志