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立教大がピュア・ストレージ導入、VDIユーザー増大に伴う課題を解決

 ピュア・ストレージ・ジャパン株式会社(以下、ピュア・ストレージ)は28日、立教大学のデスクトップ仮想化環境(VDI)にオールフラッシュストレージ「FA-405」が導入されたと発表した。大学関係者や学生向けのクライアント環境のために2013年3月に導入された仮想基盤を刷新し、新基盤として2014年9月から稼働を開始。重複排除により、データを1/10に圧縮。デスクトップ起動時間を半減した。

 立教大学では2013年3月にVDIを導入し、合計約450台の仮想デスクトップを運用していた。利用者の増大や、授業の合間の調べ物や資料の印刷のみに利用するといった短時間の利用が集中したことで、ログイン・ログアウト回数が膨大に。前に使った人のユーザーデータを消去するリフレッシュ処理回数が増え、ストレージI/O負荷が増大し、パフォーマンス劣化を招いていた。そのため、新たにデスクトップ環境を起動するのに2分以上かかったり、リフレッシュ処理が追いつかず新たにPCを利用できなかったりしたという。

 そこでエントリーモデルに位置づけられるFA-405を導入。SSDとHDDのハイブリッド構成と比較した結果、FA-405は設計・運用がシンプルなことに加え、今後の増設分も含めた600台の仮想デスクトップ運用に4万IOPSの性能が必要であるという予測に対し、ピュア・ストレージであれば10万IOPSをカバーできることが評価点になったという。

 FA-405によりI/O高速化を実現。休み時間など学生の利用が集中する高負荷時でも高い性能を発揮し、仮想デスクトップ起動時間を半減した。さらにリフレッシュ処理時間も短縮され、リフレッシュ処理が追いつかずに新たなデスクトップが用意できなくなる問題も解決したという。

 また、インライン重複排除・圧縮機能によって約10倍のデータ圧縮を実現。結果、ストレージの収納スペースも14U分から6U分に抑えられたという。

 立教大学では、現在学内設置のデバイスに限られているVDI環境を、大学にて保有する約800台の貸出用PCにも導入することや、学生が自分のPCやタブレットでもVDIにアクセスできるシステムの構築も視野に入れているという。

川島 弘之