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グレープシティ、業務アプリにピボット機能を組み込む「ComponentOne Studio」新版

 グレープシティ株式会社は15日、業務アプリケーション開発に便利なコンポーネントを数多く収録したスイート製品「ComponentOne Studioシリーズ」において、新版「同 2014J v3」を提供すると発表した。

 ComponentOne Studioシリーズは、Windowsフォーム、ASP.NET、WPF、Silverlight、Windowsストアのアプリケーションを開発できるコンポーネントを収録したスイート製品。プラットフォームごとにデータグリッドやチャート、帳票などのUI部品を提供しており、
統合開発環境やOSのアップデート、新フレームワークの登場ごとに新たなエディションを追加するなど、迅速に最新技術に対応しているという。

 今回の新版では、Excelのピボットテーブルおよびピボットグラフに類似したオンライン分析処理コンポーネント「OLAP(オーラップ)」を、Windowsフォーム/WPF/Silverlightアプリケーション開発用のエディションに追加する。このOLAPは、クロス集計(多次元データ分析)に最適化したデータグリッドであり、Visual StudioのツールボックスからC1OlapPageコントロールをドロップし、ADO.NETでOracle Database、SQL Server、MDBなどから取得したデータを接続するだけで、Excelのようなピボットテーブルをアプリケーション上で簡単に作成できる。

 このピボットテーブルでは、フィールドをドラッグ&ドロップするだけで、あらゆる角度からのデータ分析を一瞬で行えるため、データベース言語の知識がないユーザーでも容易に操作可能。例えば販売部門向けのアプリケーションの場合、1つの売上データを「年代別」「地域別」「価格帯別」「会計年度別」といった複数の側面から集計できるという。

 またアプリケーション上で、横棒、縦棒、折れ線といった5種以上のチャートが自動的に生成されるので、集計したデータの視覚化も簡単に行える。さらに、自動ツールチップの挿入など、チャートが読みやすくなるような機能も備えているとのこと。

 このほか、「for WinForms」ではSQL Server Reporting Services(SSRS)レポートへの対応、「for ASP.NET Wijmo」では運用環境としてMicrosoft AzureとAmazon EC2をサポート、「for WinRT XAML」ではUniversal Windows Apps開発のサポートなど、各種機能が追加もしくは強化されている。

 なおComponentOne Studioシリーズは定額制のサブスクリプション方式で販売され、例として全エディションを収録している「ComponentOne Studio Enterprise」の初回費用は、1ユーザーライセンスで16万2000円(税込)、1年単位の更新費用が6万4800円(税込)となる。

 新機能のOLAPは、Windowsフォーム/WPF/Silverlightアプリケーション開発用としてテクノロジーごとに提供しており、使用する際は「ComponentOne Studio Enterprise」のユーザーライセンスが必要。同製品のサブスクリプションの契約期間内であれば、最新インストーラで製品を更新し、利用できる。

石井 一志