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Oracle DB保護に特化したエンジニアド・システム、NTTデータ先端技術が導入

「Zero Data Loss Recovery Appliance」を実機検証施設に

Oracle Engineered Systemsラボ

 NTTデータ先端技術株式会社は25日、Oracle Databaseの保護に特化したエンジニアド・システム「Zero Data Loss Recovery Appliance」を導入し、同社の「Oracle Engineered Systemsラボ」を増強すると発表した。同システムの実機検証環境への導入は世界初という。

 同社では、製品導入前に実機で導入効果を可視化するPoCをはじめ、顧客と同じ環境を完備しての製品サポート、クラウド・ビッグデータに対応した新規ソリューション開発のための施設として、2012年4月に「Oracle Engineered Systemsラボ」を開設した。

 今回、同施設の増強のため、「Zero Data Loss Recovery Appliance」を導入。Oracle Databaseのバックアップ運用において、効率的な管理を実現するという。具体的には、従来のデータベース・バックアップ運用では、最後のバックアップ以降に生成または更新されたデータが失われる恐れがあったが、「Zero Data Loss Recovery Appliance」では、REDOデータ(データベースの変更履歴を記録したログ情報)をリアルタイムに収集し、最新のトランザクションを保護可能にしている。

 さらに、集積した差分バックアップイメージを自動的にマージした仮想フルバックアップイメージとして管理できるため、迅速に任意の時点への安全かつ確実なリカバリを実現。本番環境のI/Oトラフィック、ネットワーク負荷も大幅に削減できるため、長時間のバックアップウインドウも実質的に不要になるという。

 導入した「Zero Data Loss Recovery Appliance」のスペックは、コンピュートサーバー×2台(コア数48コア、メモリ量512GB)、ストレージサーバー×3台(物理容量144TB、バックアップデータ42TB)、Infinibandスイッチ×2台。

 今後について、同社では「Zero Data Loss Recovery Appliance」を「Oracle Exadata」と組み合わせて年間10セットの販売を計画している。日本オラクルとの共同検証による検証成果の公開や、「Zero Data Loss Recovery Appliance」を活用したバックアップサービスの開発も行っていく。

川島 弘之