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アプリックスが家電操作向けBLEモジュール開発、Appleの「HomeKit」に対応

2015年から全世界の家電メーカーへ提供

 アプリックスIPホールディングス株式会社(アプリックス)は24日、Appleが策定したiOS 8から家電機器を操作するための規格・フレームワーク「HomeKit」に対応したBluetooth Low Energy(BLE)モジュールを開発。2015年から全世界の家電メーカーへ提供すると発表した。

 これまでに発表されているHomeKit対応製品は、通信方式にWi-Fiのみを使ったもの、あるいはiPhone/iPadなどとWi-Fiで接続した周辺機器がZigBeeなどの他通信方式で家電機器と接続するブリッジと呼ばれる方式を採用していた。アプリックスによると「これらの方式は通信セットアップの手間、消費電力、調達費用面などの課題が挙げられる」という。

 新たに開発したHomeKit対応BLEモジュールは、モジュール単独で機器のセットアップ、操作権限の管理(ユーザー管理)、複数機器の一括操作、時間指定での操作予約、Siriによる家電操作、電子錠などHomeKitのすべての機能を実現する。さらにアプリックスのモジュールが搭載された製品の操作アプリは、Appleが標準で用意している開発環境よって開発できる。

 すでにアプリックスはBLEを使って家電製品や健康製品、フィットネス製品、玩具などのあらゆる機器とスマートフォンをつなげる技術を開発済み。たとえば、家電製品にBLEモジュールを組み込み、コーヒーのドリップが完了したことや加湿器の水切れを利用者のスマートフォンに知らせたりする仕組みを提供している。

 こうした経験とノウハウを生かし、いち早くHomeKit対応BLEモジュールを開発し、家電メーカーなどに向けて販売することで、市場と事業基盤の拡大に努めるとしている。

川島 弘之