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東京ガスと日立が「水道・ガスメーター自動検針」実現へ、横浜で実証実験

 東京ガス株式会社と株式会社日立製作所(以下、日立)は19日、神奈川県横浜市水道局の協力の下、同一の無線システムを共用して水道・ガスメーターの自動検針を行う実証実験を行うことで合意した。高齢者の見守り支援などに活用したい考え。

 2015年4月から2016年3月までの1年間、横浜市水道局が所有する集合住宅において、水道・ガスメーター無線自動検針システムを導入・運用する予定。無線通信方式には「Uバスエア」(都市ガス・LPガス・水道メーター業界で標準化されている無線通信規格。スマートメーター用無線国際標準規格IEEE 802.15.4gに準拠する)を採用。

 横浜市水道局の事務所内でデータ集計指示、集計データの確認を行い、検診員の目視による実際の検診データと同システムで自動収集した検診データを比較することで、無線通信の信頼性など実用面からの有効性を総合的に評価する。

 各住戸の水道・ガス使用状況を遠隔で把握できるシステムの特性を生かし、高齢者の見守り支援などのサービス開発・提供が可能になる。現時点では、通信コストやセキュリティ対策といった課題があり、実用化された例はないとのことで、世界に先駆けて水道・ガスメーター無線自動検針システムの強化をめざすとしている。

実証実験のイメージ

 両社の役割分担は、東京ガスが検針データの収集を、日立が収集データの加工・蓄積を担当する。横浜市水道局の協力の下、東京ガスが機器メーカーと共同開発した多段中継無線機や、日立の料金システム構築・スマートメーター導入に伴う通信インフラ構築などの技術とノウハウを活用。東京ガスはこの成果を基に、技術開発や標準化も進める方針。