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2014年の国内クライアント仮想化市場は4605億円、今後も成長を継続~IDC Japan

クライアント仮想化関連の技術者不足が深刻な問題に

 IDC Japan株式会社は11日、2014年上半期(1月~6月)の実績調査をもとに、国内クライアント仮想化関連市場規模についての分析結果を発表した。

 それによると、2014年の同市場は、前年比19.7%増の4605億円。2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR)は15.1%で推移し、2018年には7781億円まで拡大すると予測している。

 国内クライアント仮想化サービス市場も、プライベートクラウドDaaS(Desktop as a Service)案件の増加と、パブリッククラウドDaaSの出現に伴い、同期間のCAGRは58.4%と高い水準で推移。2018年には1174億円まで拡大するとの予測を示した。さらにモバイル仮想化ソリューション市場も、同期間に56.2%のCAGRで推移し、2018年には232億円まで拡大する見込み。ベンダー別では、マイクロソフト、シトリックス、ヴイエムウェアの上位3社がけん引しているという。

 また、2014年の法人向けクライアント市場におけるクライアント仮想化導入率は26.9%で、2018年には48.4%まで上昇すると予測。IDC Japanでは市場の成長要因として、クライアント仮想化ソフトの技術の進歩、ネットワークインフラ基盤の拡大、全業種への導入拡大と案件規模の大型化および追加導入、といった3点を挙げている。

 一方で、2015年~2016年に計画されている大型SI投資に対して、IT技術者の不足が懸念されているとのことで、特にクライアント仮想化関連の技術者不足が深刻な問題になると指摘した。

国内法人向けクライアント仮想化市場 導入率予測、2013年~2018年(出典:IDC Japan)

石井 一志