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NTT Com、クラウド型の企業向けSSOサービスをトライアル提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は10日、企業向けシングルサインオン(SSO)サービス「ID Federation」を、2015年1月9日よりトライアル提供すると発表した。

 「ID Federation」は、業務で利用するクラウドサービスをはじめ、さまざまなアプリケーションを1つのIDで利用できる企業向けの“IDaaS(IDentity as a Service)”。米Ping Identityの技術・サービスを一部に採用することで、NTT ComのSaaSはもちろん、他社が提供するOffice 365やCisco WebEXなどさまざまなSaaSとの接続を可能にしている。また、オンプレミス環境にある業務アプリケーションにも、1つのIDでシームレスにログインできるので、クラウドとオンプレミスの両環境をまたがって利用できるとのこと。

 セキュリティ機能は、ID/パスワードによる一般的な認証以外に、IPアドレスによるアクセス制限、スマートフォンを用いたスワイプ認証(オプション)などをサポート。多様な利用形態や端末環境に応じたセキュリティポリシーに対応できるよう、オプションメニューとして豊富な認証メニューも取りそろえ、利便性とセキュリティを両立したサービスを提供するという。

 加えて、Active Directory(AD)と連携したSSOも可能で、自社のADで認証済みの端末から利用する場合、追加で認証することなく各業務アプリケーションへSSOできる。

 管理面では、従来、業務アプリケーションごとに管理していたIDやアクセスログ情報を一括管理できる点がメリットで、管理者は、利用者ごとに業務アプリケーションへのアクセス制御を行うこともでき、運用管理にかかるコストの削減を実現するとした。

 トライアルの対象となるのは日本国内の法人で、NTT Comの営業担当者経由での応募となる。募集期間は12月10日から2015年3月末まで、実施期間は2015年1月9日から2015年4月末まで。トライアルの利用料金は無料だが、NTT ComのSaaSへのSSOのみが対象となる。

 なおNTT Comでは、今回のトライアルを通して得られたノウハウやユーザーからのニーズをもとに、機能の精査を行う計画。2015年3月末に、対応するSaaSなど業務アプリケーションの大幅な拡大と認証メニューの追加を行い、サービスの提供を開始する予定としている。

 価格は、NTT Comが提供するSaaSへのシングルサインオン機能と認証機能、パスワード認証、IPアドレス制限、AD連携が含まれる基本メニューの場合、月額100円(税別)/ID。オプションのスワイプ認証が月額100円(税別)/ID。正式サービスで提供開始となる予定の業務アプリケーション追加オプションは、1アプリケーションあたり月額50円(税別)/IDとなる予定だ。

石井 一志