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生徒に夢を! 教育機関に「ものづくり技術満載トレーラー」がやってくる

米TechShopと富士通が米国で取り組み

 全米8カ所でものづくりワークショップを展開する米TechShopと富士通株式会社、およびFujitsu Laboratories of America(以下、FLA)は5日(現地時間)、米国において、ものづくりのためのテクノロジーを備えたトレーラーで教育機関を訪問し、生徒にものづくり体験を提供する取り組みを開始した。

 「MAKERS」の著者クリス・アンダーソン氏により定義された、デジタルファイルやCADや3Dプリンターなどを使うデジタル製造を総称した「メイカームーブメント」の推進に向けた、「TechShop Inside! - Powered by Fujitsu」という名の取り組み。

 “ものづくりを通じた学習”により、科学、技術、工学、芸術、数学分野における学生の関心や高い創造性を育成するのが目的。具体的には、ものづくり技術を搭載したトレーラーで教育機関を訪問し、生徒にものづくり体験の機会を提供する。

 全長約7メートルのトレーラーの中には、小型3Dプリンタやレーザーカッター、富士通製のノートPCやタブレットPCが搭載されている。

 「ものづくりは、子供だけでなく教師でも夢中になり、楽しみながら学べるもの。どうやって作るのか、それがいかに簡単にできるかが分かると、さらに好奇心がわき、積極的に学びたいという真剣な興味を持つようになる」(TechShop CEOのMark Hatch氏)。

 富士通はこの取り組みに、ものづくりの機会がどのようにイノベーションにつながっていくか、自社の経験に基づくノウハウを提供するという。

 サンフランシスコ市ベイエリアの教育機関では、「TechShop Inside! - Powered by Fujitsu」を活用し、将来的にプログラミング教育を導入することを検討しているという。検討中の教育機関は「Mulberry School」「Brentwood Academy」「Design Tech High School」「Los Altos 学区」「SIATech」「San Jose 図書館」「Santa Clara郡図書館」。

 カリフォルニア州立大学バークレー校のHenry Chesbrough教授は「TechShopと富士通の協業は、オープンイノベーション実践の新たな方向性を示すもの」とコメントしている。

川島 弘之