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リバーベッド、ハイブリッド環境の可視化と最適化を実現するソリューション
SaaSアプリケーションのパフォーマンス可視化も実現
(2014/11/19 06:00)
リバーベッドテクノロジー株式会社(以下、リバーベッド)は19日、WAN高速化製品の新版「Riverbed SteelHead 9.0」と、アプリケーションのレスポンスを可視化する製品の新版「Riverbed SteelCentral AppResponse 9.5」を発表した。これにより、オンプレミスとクラウドを合わせたハイブリッドクラウド環境、そしてSaaSのアプリケーションパフォーマンスを可視化・最適化できるという。
リバーベッドでは主力製品としてWAN高速化コントローラのRiverbed SteelHeadを展開しており、今回発表されたRiverbed SteelHead 9.0は、そこで利用するソフトウェアの新版。これとRiverbed SteelCentral AppResponse 9.5を組み合わせることにより、オンプレミス、クラウド、およびSaaSのアプリケーションを可視化できるようになる。
もともとRiverbed SteelHeadは、WANを高速化するため、企業あるいは事業者の運営するデータセンターと、企業の支店や事業所などの拠点に設置されてきた。単純にWAN経由の通信を最適化するだけならこれで十分なのだが、今では企業がクラウドサービスを当たり前に利用するようになったため、クラウド環境を視野に入れた最適化と、そのための可視化が求められるようになってきたという。
また、クラウドと一口に言ってもIaaSやPaaS、SaaSとさまざまな形態で提供されており、それぞれへの対応が必要。特にSaaSについては、ネットワークを高速化するためのソリューションは提供されているものの、エンドユーザーが遅いと感じる原因が本当にネットワークなのか、あるいはSaaS側のサーバーなのかを切り分ける手段がなく、そこが課題になっていた。
しかしリバーベッドでは今回、Riverbed SteelHeadからのデータを集中管理・分析することで、SaaSについてもアプリケーションのパフォーマンスを可視化できるようにした。
リージョナルセールスマネージャーの伊藤信氏が、「SaaSを高速化する上で、アカマイとのアライアンスによってインテリジェントプラットフォームを借りており、そこからメトリックを引っ張り出せる。つまり、実アプリケーションに一番近いところにセンサーが入っていて、そこからのデータを引っ張れる」と述べたように、SaaSからのデータを集めるとともに、ユーザー企業のデータセンターや拠点に設置されたRiverbed SteelHeadからも、同様にデータを集める仕組み。
これらのデータを集中的に分析することで、アプリケーションの状況が可視化され、ユーザー企業では原因がどこにあるのかを把握できるようになる。伊藤氏はこれについて、「日本でも、Force.com上で特定の大手向けに作り込んだアプリケーションが複数あり、当社にも高速化の相談も寄せられる。しかし、実はサーバー側の問題が多かった。可視化できればそういうことがわかる」と、効果を説明した。
もちろん、SaaS以外の環境についても同様に状況を可視化可能で、リバーベッドだけが、こうした“ハイブリッドエンタープライズ”全体の可視化と最適化を提供できるとアピールしている。伊藤氏によれば、現在はSaaSを含めて約1100種類のアプリケーションを認識できるとのことだ。