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重要書類を電子化、ICタグで管理――DNPが新ドキュメント管理サービス

 大日本印刷株式会社(DNP)は7日、企業の重要書類を高セキュリティな環境で管理する「ドキュメント管理サービス」を発表した。

 「ドキュメント管理サービス」は、ICタグを利用し、企業の重要書類およびそのデータを収録したディスクを管理するシステムの提供や、書類の電子化受託、書類・ディスクの保管受託などを、ユーザー企業の必要に応じて提供するサービスである。

 書類の電子化受託サービスでは、紙の書類を電子化し、PCなどで閲覧できる状態にする作業と、データを収録したディスクへのICタグやバーコードなどの張り付け作業を受託する。また、電子化したドキュメントをネットワークを通じて閲覧するシステムの提供も可能とした。

 一方、自社でドキュメント管理を行う企業向けには、ICタグを利用したドキュメント管理システムを販売する。このシステムでは、個々のドキュメントに張り付けられたICタグを、保管受け入れ時にICタグリーダーで読み取ることにより、ドキュメントの貸し出し・返却から、棚卸し管理、廃棄までを効率的に行えるという。また、ドキュメントの貸し出し処理を行わずに専用ゲートを通ると警報が鳴るため、不正な持ち出しも防止できる。

貸出登録漏れのチェック(左) / 棚卸し作業の効率化(右)

 ICタグは、利用頻度が高いドキュメントには1点ごとに張る、利用頻度が低いドキュメントはまとめて収納したダンボール箱に1つ張る、といったように、さまざまな運用方法に対応。書類・ダンボール箱が重なった状態でも一括読み取りが可能な積層タイプ、ディスクに直接張り付けできるタイプなど、張る対象ごとに最適なICタグをラインアップしたとのこと。

 さらに、企業で保管しきれないドキュメントは、DNPの倉庫で保管するサービスも提供。専用の在庫管理システムを利用して、入出庫の指示を受け付け、引き取り・配送にも対応する。

 価格は、すべて個別見積もり。なお参考価格としては、ICタグを利用したドキュメント管理システムの場合、ICタグ10万個、ゲート、棚卸し確認などを行うハンディー端末を含む標準セットで、1000万円(設置費用は別途)となる。

石井 一志