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THK、SAP HANAベースのグローバル会計システムを構築

 THK株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社(以下、日本IBM)、SAPジャパン株式会社は25日、THKがSAP Business Suite powered by SAP HANAをベースにしたグローバル会計システムを構築し、第1弾として、7月よりTHKとTHK新潟株式会社で稼働開始したと発表した。

 THKは、LMガイド(リニア・モーション・ガイド:直線運動案内)、ボールスプライ
ン、ボールねじ、電動アクチュエータなどをはじめとした機械要素部品を開発・生産するメーカー。今回THKでは、経営基盤となるグローバル会計業務を支援するためのITシステムを構築した。

 同社のERPシステムには、十分な性能と製品間の親和性、そして強固な耐障害性といった要件を必須としており、インメモリコンピューティング製品であるSAP HANAがこれらの要件を満たしていることから、同製品を採用。SAP HANA上で稼働するSAP Business Suite powered by SAP HANAを導入している。

 SAP HANAは、システムがダウンした際には待機系へ自動的にスイッチするフェイルオーバーの仕組みを備えており、THKではこの技術を実装。さらに、データセンター自体の障害に備えたSAP HANAのディザスタリカバリ機能も採用した。具体的には、地理的に東西500km以上離れたデータセンター間において、ソフトウェアによるシステム同期を実現している。

 なお、このグローバル会計システムは、日本IBMのSAP HANAに対応したグローバル会計統合専用テンプレート「IBM Express Solution for Global Accounting(Ex-GA)」を活用し、開始からわずか1年という短期で稼働開始したとのこと。

石井 一志